長き夜に読了す長編:その4
「LIMIT<4>」(133/122)
2025年の大事件が終わった。
上海、ベルリン。
カナダ、ロンドン。
赤道ギニア。
そして、月。
さらにヴァーチャルなサイバースペース
時間と空間を駆け抜けた2,400頁。
事の始まりは1970年代なのか?
それとも、
人類が誕生した瞬間なのか。
今から15年したら、
こんな事が起きてるのかな。
宇宙に行かなくてはならないのかな。
やっぱ「戦争」はなくならないんだろうな。
アメリカ合衆国と中華人民共和国の争いはどうなってるのかな。
テロはどこまで進化してるのかな。
PCはどうなってるのかな。
そして、
人類はまだ滅亡していないんだろうな。
それにしてもスケールの大きい近未来アクション大作でした。
こんなに長い必要あるの?という反論もあるかと思います。
たしかに、アクション・サスペンスと割り切るならば、
これだけのページ数は不要でしょう。
が、しかし、フランク・シェッツィングが読者に叩きつける、
過剰なまでの文章量が、
現実と仮想の境界線を緩やかにしているのではないでしょうか。
細やかな状況説明。
大量の登場人物の背景設定。
そして、刹那なシーンの連続描写。
これが、
読者を未知なる空間に誘っているのではないでしょうか。
それにしても、長かった。
そして、楽しませてもらいました。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: フランクシェッツィング,北川和代
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/07/30
- メディア: 文庫
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