本当の顔は?
「ダブルフェイス・上」(142/122)
「ダブルフェイス・下」(143/122)
東電OL殺人事件。
1997年だったんですね。
なんか、思ったより最近ですね。
その話がモチーフとなり展開する
警察小説であり、
クライムノベルであり、
社会派小説である。
一見、過剰とも思えるテーマ性を、
実に巧みに練りこんであり、
作品としての完成度は素晴らしい。
薬物(シャブ)を物語に添えることにより、
虚実混合の渋谷、そして日本の現状をあぶりだす。
特に、
女性の社会進出(って言葉も陳腐だが)に関する記述は、
非常に鋭く、
心を刺す(がつい他人事のように思ってしまう自分が情けない)。
殺された晃子。
仕掛ける雅代。
逃げる百合子。
それぞれの女の「戦い」は見事だ。
でも、女性が本作品を読んだときに、
彼女たちの戦いを見事と評するのか?
それともネガティブな評価を下すのか?
それは、男に生まれた自分にはわからない。。。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
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