趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

敢えて言おう、道尾クオリティであると

「ラットマン」(2/144) 
 
 
いやー、巧い。
実に美しい。
研ぎ澄まされたミステリ。
 
素人バンドの面々がスタジオで練習している最中に、
元ドラマー、現ドラマーの姉が死亡する。
事故?否、殺人。

昔の出来事。
主人公、姫野の姉は23年前に死亡している。
事故?自殺?殺人?
 
姫野は元ドラマーと付き合っている。
でも、現ドラマーと。。。
 
様々な人の歴史や感情が絡み合う。
時に物語に導かれ、
時にミスリードされ、
この二つの事件は結末を迎える。
 
すいません、これだと普通の殺人事件ミステリみたいだけど、
そうじゃありませんから。
解説の大沢在昌が的確に指摘しているんですが、
登場する人の体温が絶妙。
 
そこにある。
読者の日常と紙一重のところにある、そこでの事件。
ここではなく、そこ。
読んでいると文章と自分が同化していく感じ。
うん、たまりません。
  
   
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

ラットマン (光文社文庫)

ラットマン (光文社文庫)

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