ふるえたよ、ひさしぶりに
「鼓笛隊の襲来」(86/144)
赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した
この一行目にふるえた。
ひさしぶりに、「きたっっ」って感じ。
やっぱ、三崎亜記は切れる。
「となり町戦争」
「バスジャック」
「失われた町」
今まで文庫化された作品しか読んでいないけど、
全てが切れてる。
読んだ後、なんか身を断たれるというか、心を掴みだされるというか、
掌がすーーーっと冷えていく。
それは不快ではなく。
かといって感動とも少し異なる感覚。
本作品は短編9作品。
日常の中に当然に存在する不条理を真正面から描く。
もう、この三崎の感性にふるえっぱなし。
なんで、こんな事が書けるの?
あなたは「神」ですか?
表題作「鼓笛隊の襲来」はもの凄い。
だって、鼓笛隊がやって来るんだよ。
台風みたいに、地震みたいに、やってくるんだよ。
で、それだけの話なんだよ。
何にも説明がないんだよ。
もう、ふるえるしかない。
すぐに読めるけど、
その気軽さが、更に僕をふるえさせる。
一度、読んでみてほしい。
この三崎の書く世界、
読書が好きな人ならば必読だと思います。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 三崎亜記
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/02/18
- メディア: 文庫
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