趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

次の人生では、刑事という職業を選択したい、と思う。

「シンメトリー」(88/144)
 
 
姫川玲子シリーズ。
7つの短編。
警察小説としての完成度、高し。 
初出、「ストロベリーナイト」。
第二弾、「ソウルケイジ」。
と比較すると、かなり地味な展開。
でも、個人的な意見ではありますが、
地味な中でこそ、姫川の輝きが増しているような気がする。
その輝きはゴールドでもなく、ダイヤモンドでもなく、
燻銀なのですが。
 
7作品の中でも、
僕のお気に入りは「東京」と「手紙」。
加害者ストーリー。
もちろん、人を殺すことは罪である。
女子高校生も、OLも同じく人間であり、
等しく弱い存在であり。
でも、生きるためには…、それが悲しい現実であり。
それを踏まえた上でのストーリー展開は、誉田、流石。
一歩間違えば、
説教くさい人情「はぐれ系」刑事モノになるところを、
絶妙なラインでセーブする。
裏側に、しっかりと「警察小説」が流れている。
脇では、刑事・姫川のキャラクター設定が映える。
  
警察小説、初心者にはオススメ。
本当に巧い。
   
そして「シンメトリー」というタイトル。
更に巧い。
 
巧い小説を読む悦び、たまらない。
 
  
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

シンメトリー (光文社文庫)

シンメトリー (光文社文庫)

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