趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

人の「醜い部分」のことを個性と呼ぶのか

「玉蘭」(104/144)
  
 
上海に突然留学した女。
逃げた女。
仕事から、
男から、
家族から、
そして日本から。
 
その女、有子が父から与えられた大伯父の旅行記。
20世紀初頭、彼、質も上海、広東、中国に逃げた。
そこで年上の「性悪」女、浪子に捕まる。
いや、
捕まる、というのは浪子に失礼か。
質も浪子に逃げ込んだのかもしれない。
 
今、昔、社会は変われど、
人は同じ生き物。
特に、嫌な部分、負の部分は不変、普遍かと。
 
性交を通じて表出する人間の真の姿。
生々しくて、正直、醜いんだけど、
その醜さが生への、たった一つのパスポートであったりして。
 
簡単に、綺麗に生きるのは簡単だけど、
それで良いのか?
醜く、自分らしく生きていくことが唯一無二の正解とは思わないけど、、、
 
ま、流石、桐野夏生
簡単に読書させてくれませんよ。
いつも、いつも、心、動かされます。
 
 
あ、本作品も敬愛する先パイ推薦でした。
ありがとうございます!
  
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

玉蘭 (文春文庫)

玉蘭 (文春文庫)

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