趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

小学生の尊厳

ロードムービー」(152/144)  
 
 
辻村深月
本当に面白い。絶対に面白い。圧倒的に面白い。
 
簡単に泣かせてくれないところが良い。
現実社会で、
本当に泣けることなんて滅多にない。
子供も
そう簡単には泣かない。
もしかしたら
大人以上に泣かないかもしれない。
 
お涙ちょうだい作品も良い。
素直に泣ける作品も素敵だ。
でも、
辻村は簡単に泣けるような作品は書かないと思う。
 
泣いてもいいの・・・
いや、
泣いたらだめだよ・・・
でも、
やっぱ、
うん、
我慢する、
しかし、
もう無理だよ、
そう
無理しなくてもいいよ
 
そんな小学生の小学生なりの人格が出ている表題作「ロードムービー」はヤバい。
小学生にもプライドはある。
もちろん、打算もあるし、計算もするし、人をだます。
小さい心にかかえた「尊厳」を武器に、
学校に通っているのだ。
 
そんな切ない気持を、
ありがとう。
 
他の作品も秀逸。
出来れば「冷たい校舎の時は止まる」を読んでからの方が楽しめます。
   
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

ロードムービー (講談社文庫)

ロードムービー (講談社文庫)

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