小学生の尊厳
「ロードムービー」(152/144)
辻村深月。
本当に面白い。絶対に面白い。圧倒的に面白い。
簡単に泣かせてくれないところが良い。
現実社会で、
本当に泣けることなんて滅多にない。
子供も
そう簡単には泣かない。
もしかしたら
大人以上に泣かないかもしれない。
お涙ちょうだい作品も良い。
素直に泣ける作品も素敵だ。
でも、
辻村は簡単に泣けるような作品は書かないと思う。
泣いてもいいの・・・
いや、
泣いたらだめだよ・・・
でも、
やっぱ、
うん、
我慢する、
しかし、
もう無理だよ、
そう
無理しなくてもいいよ
そんな小学生の小学生なりの人格が出ている表題作「ロードムービー」はヤバい。
小学生にもプライドはある。
もちろん、打算もあるし、計算もするし、人をだます。
小さい心にかかえた「尊厳」を武器に、
学校に通っているのだ。
そんな切ない気持を、
ありがとう。
他の作品も秀逸。
出来れば「冷たい校舎の時は止まる」を読んでからの方が楽しめます。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 辻村深月
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/09/15
- メディア: 文庫
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