趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

人柱、メタファーではなく

「オリンピックの身代金・上」(13/144) 
「オリンピックの身代金・下」(14/144) 
 
 
この街は、
たくさんの人々の犠牲のもとにあり、
その犠牲は、
時として命そのものである。
  
そんな歴史を
人々は何千年と繰り返しているのであろう。
 
それを「悪」とは言い切れない。
でも、「必要悪」として片付けるのは、
ただの現実逃避であろう。
 
本作品、超一級のエンタテインメントである。
1939年、オリンピック直前の東京、そして日本の様相が、
目の前に、そこにあるかのように、
活き活きと、そして残酷に展開される。
 
社会の光と影、といってしまえば、それまでだ。
格差は存在する、当然だ。
強者がいれば弱者がいる、仕方がない。
でも、でも、でも、、、
 
国家に立ち向かう島崎の姿は、本当に美しい。
こんな麗しき犯罪者がいただろうか。
それと同時に、
犯罪者を追い詰める警察官たちも同様に輝いている。
命をかける様にほれぼれする。
 
とにかく、読んで。
面白い、間違いなく面白い。
そして、
読後に残る、この気持を忘れることは出来ないだろう。
 
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

はてな年間100冊読書クラブ
(20101021-20101120.159/144)
(20091021-20101020.150/122)
(20081021-20091020.139/122)
(20071021-20081020.134/122)
(20061021-20071020.133/122)
(20051021-20061020.128/108)