正気の狂気
「殺す」(23/144)
西澤ワールドは、
圧倒的ですね。
物凄いミステリでありながら、
実に鋭い社会派であり。
殺しても、殺しても、
戦争ならば捕まらない。
では、もし、
たった独りの個人が、
「これは真っ当な戦争であるからして…」
と声高らかに宣言し、
連続殺人を犯したら。
それも10人とか20人とかではなく、
一万人とか、十万人とか殺すことが出来れば、
どうなるのだろうか?
アブノーマルな刑事の暴走と、
女子高生連続殺人(ソックス有)がパラレルで展開し、
そこに輪をかけての、登場人物たちの非情。
更に、DVからの、猟奇ありの。
もう、事件、てんこ盛り。
物理的な殺人ではなくとも、
心理的虐殺もあるわけで。
そもそも、何が「正」で何が「狂」なのか、
この2011年末、
誰が決めるのか!
この重さ、改めての「西澤クオリティ」です。
人間は生きてるだけで罪であり。
でも、その罪に価値があったりして。
けっこう、必読、かもよ。
だから、読書は、やめられない。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 西澤保彦
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