ただ、ただ、面白い。そんな小説を読みたい人に。
「スリーピング・ドール 上」(24/144)
「スリーピング・ドール 下」(25/144)
なんで、こんなに、面白いのだろうか。
毎回、思う、
ディーヴァーを読んでると。
本作品は、所謂「リンカーン・ライム シリーズ」からのスピンアウト。
『ウォッチメイカー』に登場した、
キネシクス、簡単に言えば「スーパー尋問術」のスペシャリスト、
キャサリン・ダンスが活躍する。
物凄く、活躍する。
今回の「敵」はカルト集団のボス、ぺル。
脱獄から始まり、
人を容赦なく傷つけ、殺しつつ、ぺルは疾走する。
そして人々をコントロールする。
そのコントロールの枠外にいるキャサリン。
会話と言う静かな戦いの中から、
細い糸に繋がれた「真実」をたぐりよせるのだ。
嘘の向こう側にあるのが真実なのか?
それとも、嘘に寄り添っているのが真実なのか?
これ以上の被害者を出さないために、
キャサリンは走り、考える。
訳者あとがきには
「犯罪捜査におけるキネシクスとは、
容疑者や証人のボディランゲージや言葉遣いを観察し、
分析する科学。」
とあります。
この手に汗握る「科学バトルシーン!」を読むだけで、
もう満足なのですが、
さらにさらに、ディーヴァーならではの、
ホント、しつこいくらいのドンデン返しの連打、連打。
特に、タイトルでもあるスリーピング・ドールの証言に仕掛けられたトリックは絶品でした。
こうくるのか・・・
シリーズ初作なので、
ここから読んでも大丈夫ですよ。
面白い。
間違いない。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
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