男なら、読め
「とんび」(47/144)
いきなり、差別発言で申し訳ない。
もちろん、
女性は読むな、ということではありません。
ただ、この作品、
男と女では解釈の仕方に大きな差があるんだろうな〜
文庫版のためのあとがきで著者が最初に書いています。
〜不器用な父親の物りを描きたい、
そんな作品です。
昭和30年代からはじまる、父と息子の物語。
その不器用さと、それを見守る周囲の優しさに、
京浜東北線の中で、何度も泣いてしまいました、周囲にバレない程度に。
息子3歳のときに母が死んでしまい、
そこから男二人。
わが子の幸せを願う父、ヤスさんの生きざま。
残念ながら、私は父と言う立場ではないのですが、
涙せずにはいられませんでした。
母と息子、母と娘。父と娘。
それらに比べると一番線が薄いと思われる父と息子。
仲が良い父と息子って、何か気持ち悪い関係。
でも、ここの父と息子、ちょっと感動だぜ!
とかいいながらも、実は、実は、
この話、その父と息子を支える周囲の人たちの物語なのかもしれない。
血縁ではない人と人とのつながり。
今の日本に無くなってしまった懐かしいエッセンスが詰まってます。
失うことによって獲得出来るモノもあります。
得るためには耐えなければならない喪失もあります。
残念ながらタイムマシーンはないので、
もうあの頃には戻れません。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
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