うまい文章を書く人が書くうまいミステリ、当然
「花と流れ星」(91/144)
真備シリーズ。
背、爪ときて、今回は短編、五つ。
霊現象探究所に舞い込む「小さな」事件。
そこに潜む「心の傷」。
少年の心。
師匠の魂。
少女たちの確執。
娘の苦悩。
爺の絶望。
その傷が心霊現象として露出し、
その謎を「解く」というよりも「説く」真備。
ページは薄いけど、中身は濃く、深く。
ミステリの仕掛けは絶妙。
相変わらず、道尾クオリティ。
謎解きでいうならば、
最初の「流れ星の作り方」が秀逸。
たった一行で全てを収斂させる仕掛けに感銘。
あ、、、良くある手なんだけど、
そこまで全く気配すら感じさせない上品なミステリ。
謎を問いかける少年の佇まいが、
そうさせるのか。
結局、うまいミステリを書く人は、
うまい文章を書く人だって
当たり前のことを再確認しました。
道尾秀介、外れ無く。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
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