趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

死しても尚悪の華

「兇弾〜禿鷹V」(153/144)  
 
 
禿鷹
おまえは本当に死んだのか?
 
前作で禿鷹が
死をもって守った極秘文書をめぐって
銃弾が飛び交う
 
警察の裏金の流れを暴く裏帳簿
これが公にならば
警察のキャリアを頂点とする権力構造が崩壊しかねない…
何かなんでも潰す
法の秩序を完全に無視した闘いが
警察の本来の意味を全く無視した暗闘が
はじまってしまった
 
禿鷹が死んだ今
彼を上回る悪のヒロイン、岩動が暴走する
やりたい放題
ヤクザ、警察官、関係なく殺す
自らのゴールに最短距離で進むためには
何でもする
利用するものはなんでも利用して
不要になったものは躊躇なく捨てる
悪だ…
 
禿鷹も同じような行動原則だったが
何かが違う
禿鷹はギリギリ許せる場合が無いわけじゃない
岩動は完全に許せない
大きな違いは何だろうか?
 
禿鷹は裏切る
岩動は裏切りもしない
その差か?
 
裏切りにはそこに至るまでの信頼関係が必須だ
岩動には、それすら無い
この悪は、もう「極悪」ですらない
無に近い
 
その無に引きずり込まれていく快感
逢坂にしてやられた
 
で、禿鷹さんよ
キミは次回作で甦えってくれるのかい?
 
  
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

兇弾―禿鷹〈5〉 (文春文庫)

兇弾―禿鷹〈5〉 (文春文庫)

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