妄想力、想像力、生命力
「ナニカアル」(45/144)
まさか、あの、
森みつ子でお馴染みの
あの、「放浪記」の原作者の
林芙美子の物語とは
それも第二次世界大戦下の
これは、林自身が書いたものではないのに
もう、これは、林のもの
妄想が現実に同化し、この世界を侵食していく
その想像力は
きっと世界を変えるのだろう
体制への協力を強要される作家達
そこには、綺麗事ではすまされないサバイバルが展開される
作家の創作能力を頭上から押し潰す何か
理屈ではない何か
理性で消化できない化け物
それが戦争
戦争が持つ、異様な生命力に
人々が次々と駆逐されていく様が
実にリアルに書かれている
更に、その歴史に負けじと、
恋愛が、同じ力で、絶望的に対峙する
その強力なパワーを生みだす
桐野夏生の筆力に圧倒
小説、読みたい〜と思ったら
こういう作品を
ずっしりと読むべし
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
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