本当に些細な出来事で構築される世界
「生きる歓び」(87/144)
きっと、これが、初・橋本治です
家の片隅に置かれていた文庫本です
今から10年以上前に発売された文庫
作品の発表は約20年前にさかのぼります
大げさですが
時空を超えた作品との出会いでした……
で、ほんと、何でもない物語が9つ
感動よりも諦めが優先する世界
淡々と描かれる
ドラマがない
人生の折れ線グラフに起伏がほとんどない
それを橋本が書く
実に鮮やかに書く
不思議な気持ちになっていく
人の喜怒哀楽なんて
実は些細なことなんだ……
お気に入りは「にんじん」かな
人参がキライなオヤジとその娘の話
ど〜〜〜しても人参を食べないという設定が
泣けるんです、実に
そして、クスっとします
90年代前半ならではの秀作
その歓びは
切なく、悲しく、苦しかったりするのですが
とにかく
そこには歓びがあります
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 橋本治
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2001/02
- メディア: 文庫
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