第二章
「晴子情歌・下」(93/144)
高村薫の第二章は
この後、どこに行くのでしょうか……
人間の思いを
実に濃厚に綿密に描ききった本作品
善と悪とか
正と誤とか
そういう簡単に分類することが出来ない人間という存在を
青森の旧家を舞台に描ききってます
個人の判断というものが
実にちっぽけな物にも捉えられるし
でも、やはり
判断あってこその人間だ、という見方も出来るし
晴子と淳三の結婚にまつわるエピソード
お気に入りです
この「刹那」の判断に至るまでの時間の経過を考えると
うーむ
人生って……
母と息子の物語で
こんな静かで激しい物語は初めてでした
ここには愛憎を越えた
清らかな何かがあります
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 高村薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/04/27
- メディア: 文庫
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