趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

こんなの書けるの、道尾秀介だからですよね

カササギたちの四季」(79/144) 
  
 
米澤穂信の解説から衝撃の一文を引用する
 
 この構造は
 ミステリにおける「なぜ謎を解かなければならないのか」
 という問題への
 有効な回答となっており……
  
マヂで凄い作品である
 
 
リサイクルショップの社長と副社長と
訳ありでやってきた中学生の少女の3人に降りかかる事件
連作で、四季折々の四篇
といっても
たわいもない事件
だが、この事件に隠された心の事件は
当事者にとっては
大事件なのかもしれない
自分が思う気持ちと他人が察する気持ちの差異は
この世界で発生する全ての事件の根源であるかもしれない
それが、戦争でも、痴話喧嘩でも
 
で、本作品、何が凄いかというと
米澤の言う「構造」が凄い
簡単に説明すると
 
・事件が起こる

・事件を解決したと早合点する人物Aがいる

・Aの友人Bは、Aの推理を推測し、その推理通りに状況を整える(偽装する)

・Aが真相を解明する(が真相ではない)

・その場は一件落着する

・その後Bは本当の真相を解明する

・そして、その事件は……
 
 
なんか、分からないかもしれないけど
とにかく
読めば、切なくも優しい気分に浸れます 
そして、やっぱ女子は強いな〜
と思ってしまうのは
ダメ男だからなのでしょうか???
 
道尾クオリティは無限大である
確信できる本作
ミステリファンならば必読かと
この推理の捻じれに悶絶せよ!
   
  
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから



  
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