10年ぶりの出会い
「養鶏場の殺人/火口箱」(34/144)
10年ぶり?
久しぶりに読みました
本作は読みやすい中編二作品
重厚なイメージのある彼女の作品の
エッセンスを手軽に楽しむことが出来ます
一作目は1920年代の実際に起こった事件をもとにしたミステリ
結婚に焦る女性の心情を
さらりと濃密に書いている
あら、恋愛のもつれ小説……と思って読んでいくと
実に切ないミステリになっていきます
二作目の舞台は1990年代
英国でのアイルランド差別というテーマが柱に
半年前の殺人事件と火事が
パラレルに進行していくが
その事件の結末は
地味に地味に
大どんでん返しが仕掛けられる
読者は
この静かな文章の流れから突然飛び出てくる衝撃に
唖然とすることでしょう
差別問題を巧みに利用した
実に巧妙なミステリです
いや、翻訳の成川裕子もGood Job
良い作品です
※はてな年間100冊読書クラブ
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