連休、一気読み、オススメ
「百年法・上」(87/144)
「百年法・下」(88/144)
素晴らしい
設定からラストまで
期待をほどよく裏切りつつ
やっぱ、こうだよね
というツボにピンポイントで刺してくれた
ちょっと大袈裟かもしれないけれど
少し熱すぎるかもしれないけれど
この作品が送り出す波動に
完全にやられました
非常に政治色の濃い作品と読むことも出来ますが
突き詰めれば
政治とは、社会の中で生きていくための
単なるツールしかないと考えれば
もっと、もっと、政治について考えるべきだと
再認識させられました
で、近未来SFです
人類は「死なない」方法を発見してしまった
施術をした時点から、見た目も変化しないのだ
世界各国で、これに対して様々な対応が取られた
さて、日本では……
先の戦争で、原爆を6個も落とされて
完全にアメリカに叩き潰された日本は
アメリカの意向で導入された「百年法」を採用していた
それは、施術後、100年経ったら
死に向かう
つまり、殺されるという内容だ
この設定に、震える
軽く「ありえないよ~」と笑って流せる内容だろうか
100年前、いや、10年前に
この「スマホ」の到来を現実として受け止めていただろうか
電車の中で
ほぼ全員が斜め下を見て
指をこそこそと動かしている、このリアルを
もちろん、本作品の設定は奇想天外ではあるが
この圧倒的な「嘘」を
この作品では
ギリギリまで削りこんで
迫真に迫る「真実」に落とし込む
ふと、明日になれば
この作品の世界が現実になっているかもしれない
そんなユメを抱かせるパワーがある
文庫約900頁
連休、何もする予定がないならば
一気読み、超オススメ
※はてな年間100冊読書クラブ
(20131021-20141020.164/144)
(20121021-20131020.161/144)
(20111021-20121020.166/144)
(20101021-20111020.159/144)
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(20081021-20091020.139/122)
(20071021-20081020.134/122)
(20061021-20071020.133/122)