現実の地獄
「偽りの楽園 上」(26/144)
「偽りの楽園 下」(27/144)
息子と母のやり取りで大部分が構成される
スウェーデンの田舎町の
実に「地味」な事件を描きます
ある日、隠居生活に入った父から連絡が
母が「狂った」と
そして、母からも連絡が
私は「狂っていない」、一度、話を聞いてくれと
どちらを信じるべきか
息子は悩みながらも
母親の話にじっと耳を傾ける
そして、決断を下すものの…
今、そこにある事件が
母の過去を白日の下にさらしたとき
謎は解けるのだが
それに伴う激しすぎる痛みのことを考えると
もしかしたら
偽りのままの方が
良かったのではないだろうか
と一瞬考えるかもしれない
でも、きっと
偽りの楽園で生きていくよりも
現実の地獄を一緒に抜け出そうとする方が
家族なのかな
そして友人なのかな
深く、重く
実に読ませてくれる佳作です
翻訳モノ苦手な人にも
これならば大丈夫かと思いますよ
(20141021-20151020.165/144)
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