優しい道尾
「笑うハーレキン」(70/144)
久しぶりの道尾
想像以上に優しい物語
とはいえ
道尾クオリティですから要注意ですけどね
ホームレスの家具職人は元社長、東口
今はトラック一つで
河辺の仲間たちと共同生活をしてるが
いつも疫病神が…
東口の転落のキカッケは
息子の事故死らしい
そんなある日
突然、不思議な女の子が転がり込む
ホームレス生活をしている人たちは
本当の自分を見せない
見せたら
今の自分を認めることになってしまうから
そんな切ない事情とともに
後半に進むにつれ
みんなの嘘がばれていく
仮面がはがされていく
この展開はさすが道尾クオリティ
丁寧に書き込まれた中に
全ての鍵が隠されているのです
ミステリ要素、堪能
流石です
でも、今回、ミステリはあくまでもスパイスかな
作品の本質は
人って
自分を誤魔化して生きていくことも多々あるけど
やっぱ
それではダメ
がしかし
その時に自分を誤魔化していることに気がつかないことも多くて
気が付いた時には
どうにもならない状態に陥ってて
でも
そこから
人は抜け出すことが出来るんだよ
という優しく力強いメッセージ
それです
やっぱ道尾は裏切りません
(20141021-20151020.165/144)
(20131021-20141020.164/144)
(20121021-20131020.161/144)
(20111021-20121020.166/144)
(20101021-20111020.159/144)
(20091021-20101020.150/122)
(20081021-20091020.139/122)
(20071021-20081020.134/122)
(20061021-20071020.133/122)
(20051021-20061020.128/108)
