部屋で、二人で、会話するだけなのに
「木漏れ日に泳ぐ魚」(155/144)
訳ありの兄妹が
明日に引越しをひかえた特別な夜に
お互い、相手が殺人犯だという思いを抱いて
静かに「部屋飲み」をスタートさせる
作品は兄と妹の立場から
交互に語られていく
小さい頃、離れ離れになって
偶然、再会して
あやうく恋に落ちそうになった「訳あり」な二人
この二人が
ただ、思いを吐露していく
でも、直接、相手には言えないんだけどね
ギリギリの心理戦を
読者は手に汗握りながらページをめくるのです
殺人の対象は、二人の「本当の父」らしい
再婚、養子縁組、複雑な家族関係
そのモヤモヤが
一晩で解けるのか、否か
実に上品なミステリなのです
地味な設定だからこそ
妄想が拡がる
これこそ読書の醍醐味です
(20151021-20161020.166/144)
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