思い込み=生きる意味
「リドル・ロマンス」(88/122)
不思議なミステリー。
ま、ミステリーって不可解って解釈できるから、当然といえば当然か。
久しぶりに読んだ西澤保彦は、
やっぱり、読者を迷宮に誘ってくれるわけで。
それも毎回、違った手法で。
うーむ、筆の力、卓越。
本作品の探偵、というよりはコンサルタント?カウンセラー?
いやいや心理学の先生なのかなあ。
とにかく不思議な主人公・ハーレクインが次々と問題を解決していきます。
が、解決の仕方が、一見変わっている。
ここからは個人的な解釈になりますが、
ハーレクインは、つまり西澤保彦は、
解決していない、と思い込んでいるクライアント、つまり読者を、
解決している、と思い込ませることによって、
問題を解決する。
多分、何が正しいとかは、問題じゃなくて、
思い込みのベクトルが、
その人にとって、意味が有るのか無いのか、が問題である。
事実、現実なんて事象は、
人の思い込みによって形成されているのだけである。
そーんなメッセージをミステリアスに語ってくれている。
今、悩み事がある人は、
これ読むと、一発逆転できるかもしれないですよ。
結局、世界を支配しているのは、自分の気持ちでしかないんですよ。
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
※妄想キャスティング
http://mixi.jp/view_community.pl?id=424676
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