趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

設定の妙。

「冬芽の人」(85/144) こんな大沢、ありですね 微妙な女の恋心を 女性の立場から書くなんて なかなかです で、一応、警察小説ですが ちょっと設定がイケてます 主人公、牧しずりは女性 元刑事 30代半ば 今は地味な会社員として事務作業に勤しんでいる なぜ刑…

一家惨殺。 唯一生き残った美しい少女。

「迷宮」(84/144) 文庫の帯にはこう書いてあります 一家惨殺。 唯一生き残った美しい少女。 迷宮事件の狂気に搦め取られる人間を描く衝撃の長篇 この三行が この物語の「あらすじ」を実に的確に表現しています たしかに、それだけの話なんです 文字の意味だ…

大人のミステリ

「犯罪」(83/144) 実に奥深い 罪を犯した人犯罪者が主役 その人を担当する弁護士が その犯罪を語る 別に謎が解かれるわけでもない 犯罪者が活躍するクライムノベルでもない なんだろう 犯罪者とその罪 そして、それを生み出した環境が 淡々と語られていく 妻…

彼もまた死んでしまっていたなんて……

「流れ星と遊んだころ」(82/144) 恥ずかしながら 連城が既に鬼籍に入っていたことを知りませんでした ご冥福をお祈りします 実は、あまり読んだことがないんですよね 「夜よ鼠たちのために」 「造花の蜜」 「人間動物園」 この三作品だけかもしれない もう、…

憤死

「憤死」(81/144) 憤死、って言葉 素敵だと思った 凄い色々な事を想像させてくれる巨大なパワーがある で、短編集の中の一作品が「憤死」というタイトルです その他にもチョット怖い イカした作品が3つあります おとな トイレの懺悔室 人生ゲーム どれも絶…

(個人的には)オーデュポンから10年か…

「夜の国のクーパー」(80/144) もう惚れ惚れとします この作品の全ての技に おとぎ話の中に仕掛けられた完璧なミステリ ミステリの中に仕込まれた骨太のメッセージ メッセージをふんわり包み込む優しさと強さ パーフェクト 読み進めるうちに 読者は完全に伊…

もっと読みたかったよ

「マイクロワールド・上」(78/144) 「マイクロワールド・下」(79/144) あらためて 死んでしまったと思うと…… クライトン、もっと読みたかったな 本作品は「原案:クライトン」って感じでしょうか 1/4ほど書かれていたようですね なんでクライトンの作品では…

ありがとう、読書の神様

「いつか陽のあたる場所で」(75/144) 「すれ違う背中を」(76/144) 「いちばん長い夜に」(77/144) なぜか、このシリーズ、未読でした きっと、ドラマ化ってことで避けていたのでしょう で、今回、シリーズ完結と言うことで購入 そして、一気読み この一週間、…

やさしい道尾

「ノエル」(74/144) 童話作家のお話し とはいえ、決して優しい話ではない 生きていく上での「非情」から逃げてはいない 中学、高校時代の恋愛 子供の周囲に対する嫉妬と絶望 年老いた男の悲しみ どれも、美談になりがちなエピソードだけど 道尾は、そんなこ…

リーガル・ファンタジィかなぁ

「司法取引・上」(72/144) 「司法取引・下」(73/144) ライトなグリシャム たまには良いですよね ほぼ「無実」の罪で10年の懲役を食らった「元」弁護士が 法律の「力」を利用して仕掛ける 何を? まあ、読めば分かるよ というのもつれないので、簡単にアウト…