趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

輩の小説 

「劫火3 突破再び」(85/122) 最終章の手前で、 グッと力を抜きさる、この巧みな筆技! 西村健、恐るべし。。。 スーパー冒険小説「劫火」という長編を4冊に分けた第三弾。 大活劇を彩る輩、オールスター、遂に勢揃い。 善チームも、悪チームも、中立チーム…

狂気を哀しいと言ってしまって、良いのか?

「グロテスク・下」(84/122) 上巻の悪意が更に加速する下巻。 主人公「わたし」含め、4人の女性の狂気が昇華していきます。 もう異常で、醜く、苦しい世界。 でもでも、読後感が、思ったより悪くない。 確かに屈折した酷い彼女達の生き様だけど、 それを哀…

彼女の狂気は、この世の正気

「グロテスク・上」(83/122) なんてソリッドな。 なんて無駄のない。 なんて明快で厚い文章なんでしょうか。 もう、文字を追うだけで、嬉しくて、楽しくて。 桐野夏生の仕事、本当に素敵です。 主人公の狂気。 自分とは違うサイドに位置する彼女は狂気を孕…

闘う小説

「劫火2 大脱出」(82/122) 最近、早朝(ん、未明?)の読書にはまってます。 4時位、なぜか目覚めてしまった時、ふと読み始める。 これって贅沢な時間の使い方、でしょでしょ。 さて、今朝は「劫火」という長編を4冊に分けた第二弾。 西村健の繰り出す大活…

紅子、やっぱり、苦手です。

「赤緑黒白」(81/122) Vシリーズ10作目にして完結。 森博嗣の宇宙が見える感じ。 敢えて言いましょう。 ミステリーでは無いと思います。 では何か。 普通の小説です。 紅子を中心とした(と僕は思ってます)人の心の機微を、 殺人事件を軸にして描いた作品…

葉桜の季節に君を想うということ

「葉桜の季節に君を想うということ」(80/122) 文庫の帯にも書いてありました。 これが現代ミステリーのベスト1です。 だから、読みましょう。 ※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108) ※妄想キャスティング http://mixi.jp/view_community.pl?id=4…

携帯電話が無い頃の

「私が殺した少女」(79/122) 骨太の推理小説。 事件は誘拐。 主人公は私立探偵。 舞台は80年代後半。 そして、直木賞受賞作。 日本のハードボイルドの王道でしょう。 秀作、間違いなし。 携帯電話が無い時代、 今の若い子は、その時代設定の小説とか読んで…

ザクとは違うけど、踏み台にはしたのは、若さゆえの過ちです

「永遠のガンダム語録」(78/122) 久しぶりの非小説本です。1月に買って、やっと読了です。 機動戦士ガンダム(ファーストガンダム) Zガンダム ガンダムZZ 逆襲のシャア 初期ガンダム4部作の中から名セリフ150をピックアップ。 複数のライターがセリフにつ…

活劇じゃーーん!!最高っす

「劫火1 ビンゴR」(77/122) 西村健、初めてです。 いやあ、凄い、楽しい、面白い。 詳しい、深い、細かい。 そして、最高にふざけてる。秀逸。 「劫火」という長編を4冊に分けた第一弾。物語の導入部分です。 主人公オダケンの「軽い」活躍がスタートしたわ…

意味とは何?偶然とは何?

「奇偶・下」(76/122) 人は、意味が無いと何もしない。 というか出来ない。 生きるために無理やり意味を作っていると言っても過言ではない。 ある出来事に「偶然」という意味をつけることで、 かなり世の中はスムーズに廻るようになる。 偶然だから、許され…

運命。偶然。神。確率。原子。

「奇偶・上」(75/122) なんだ、これは!!!!! 凄いぞ、凄すぎる。 脳ミソが足りない。言葉に理解がついていけない。 あー、取り残される。 山口雅也は、別に走っているわけでない。 ゆっくり歩いているに違いない。 でも、油断してたらキャッチアップで…

本格、という意味を知る

「そして扉が閉ざされた」(74/122) 岡嶋二人の頭脳に完敗、乾杯? この、理解不能をスッキリさせてくれる筆力。 圧倒的です。「本格」です。 文庫の島田荘司の解説を読んでもらうと、 一番よく理解できますね。 密室で繰り広げられる「推理」エンタテインメ…

700頁、堪能。美しき、謎。

「双頭の悪魔」(73/122) 気がついたら午前9時。 まさに一気読み。 というか、有栖川有栖に一気読みさせられた、感じ。 直球勝負のミステリーだけど、 一見、そう見えないところが流石です。 だから、作品の中に違和感無く吸い込まれていくのでしょう… 一気…