趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2011-01-01から1年間の記事一覧

まほかるクオリティとは?

「九月が永遠に続けば」(31/144) さて、まほかるの一番の話題作です。 デビュー作なんですね。 僕の2011年最後の読書作品となりました。 で、何? 癒しでもなく、社会性でもなく、エログロでもなく。 確かにミステリの様式ではあるものの、 最後に在る姿にた…

敗者に歴史を語る資格無く

「覇王の番人・下」(30/144) 歴史って 本当にバイアスかかってる。 だって、 勝者に都合が良いことしか書き残さないから。 当然だよね。 敗者は、 ただ消えていくか「悪」の刻印を押されるか。 悲しき二者択一。 それは戦国の世も、平成の世も同じであり。 …

明智光秀、だぜ

「覇王の番人・上」(29/144) 真保裕一の時代物。 むむ。 あまり時代物は読まないのですが、 真保裕一とあっては読まなくては。 で、いつも通り、前知識ゼロ、読み始めたら、 なんと、明智光秀じゃないですか! それも主役で、 更に、良い人キャラです。 そこ…

忙しい季節に、、

「幻影の書」(28/144) ポール・オースター。 全作読んではいませんが やはり、気になる作家です。 最初、非常に「読みづらい」雰囲気から始まります。 物語の展開も見えてこないし、 主人公も、なんか「めんどうな」奴みたいだし… 飛行機事故で家族を一瞬に…

これが桜庭の原点なのか!!

「ゴシックエス〜春来たる死神」(27/144) 桜庭、初期に出世作品シリーズ。 いわゆる初期「ラノベ」時代の代表作。 ※ま、ラノベという、一種の「差別用語」に関する問題はここでは言及せずに… 珍しく、世に出た順番を無視して、 いわゆる「外伝」から読み始め…

このラストシーン、どうですか?

「訣別の森」(26/144) このラストシーンは ちょっと意外です。 で、すごく良いです。 この物語の決着として最高の選択だと思います。 ヘリコプター 知床 空飛ぶドクター 狼 環境破壊 自衛隊 少々テンコ盛りだけども、 うまくまとめています。 ちょっと突拍子…

ただ、ただ、面白い。そんな小説を読みたい人に。

「スリーピング・ドール 上」(24/144) 「スリーピング・ドール 下」(25/144) なんで、こんなに、面白いのだろうか。 毎回、思う、 ディーヴァーを読んでると。 本作品は、所謂「リンカーン・ライム シリーズ」からのスピンアウト。 『ウォッチメイカー』に登…

正気の狂気

「殺す」(23/144) 西澤ワールドは、 圧倒的ですね。 物凄いミステリでありながら、 実に鋭い社会派であり。 殺しても、殺しても、 戦争ならば捕まらない。 では、もし、 たった独りの個人が、 「これは真っ当な戦争であるからして…」 と声高らかに宣言し、 …

20年前に読むべき本、だぜ!

「武器としての決断思考」(22/144) 1年に1冊読むか読まないかの「非小説」本でございます。 正確には、前回は2010年7月以来でしたが。。。 で、この本の著者が、 なんと、むむむっ、 中学、高校の部活の後輩だった。 遂に、ベストセラー作家が身近に!! とい…

球威のあるミステリ

「誘拐児」(21/144) 翔田寛、初読。 ひさしぶりの初読作家です。ことの始まりは昭和21年。 物語の舞台は昭和36年。 誘拐の当事者? 殺人事件の捜査。 誘拐事件の謎。 3つのラインが一つに重なった時、 ミステリの謎が解けます。 まあ、オーソドックスな構造…

悔しいが、そして、最終章へ

「ミレニアム2〜火と戯れる女・下」(20/144) 本当に残念だ。 残り一作品しか読めないなんて。 なぜ、死んでしまったのか、スティーグ… リスベットの過去の真実が明かされる。 今までの不自然な彼女の履歴の謎が解けていく。 ・・・えっ! 読んでいて、本当…

ここまで展開が読めないとは。。。

「ミレニアム2〜火と戯れる女・上」(19/144) あのミレニアム、 第二弾。 あの女、 リスベットが事件に巻き込まれる!? 今回は人身売買、強制売春の告発から始まるストーリー。 ネタバレになるので書かないけど、 え、え、え、 ていうか、 最初の台風のエピ…

なかったことに・・・

「ルー=ガルー〜忌避すべき狼・上」(17/144) 「ルー=ガルー〜忌避すべき狼・下」(18/144) この件は、なかったことに・・・ けっこう、良く使うフレーズだが、 よくよく考えると、 物凄く恐ろしい行為だ。 京極夏彦の、 近未来美少女SFサスペンス。 そう。 …

美しく走りたい

「風が強く吹いている」(16/144) 泣けた。 なぜ、涙が? それは美しいからなのかもしれない、 彼らの走る姿が。 無名大学の素人陸上部が、 あの、箱根駅伝に出場する物語。 青春、陸上、ファンタジーです。 それにしても美しい。 走る姿。 走る気持。 走る感…

二時間ドラマを、読んでみた

「恐山殺人事件」(15/144) ウチにあった本を読んでみた。 買ったのではない。 誰かから貰ったのだろう。 で、敢えての、まさかの、浅見光彦シリーズ。 二時間ドラマでも、 このシリーズは見たことがない。 さて、展開は、いかにも二時間ドラマ。 ま、どうし…

人柱、メタファーではなく

「オリンピックの身代金・上」(13/144) 「オリンピックの身代金・下」(14/144) この街は、 たくさんの人々の犠牲のもとにあり、 その犠牲は、 時として命そのものである。 そんな歴史を 人々は何千年と繰り返しているのであろう。 それを「悪」とは言い切れ…

次に日本が戦争をするならば

「神器〜軍艦「橿原」殺人事件・下」(12/144) 想像を遥かに超えていました。 太平洋戦争の狂気が、 ここにありました。 いや〜 理解不能。 でも、その理解不能が「戦争」なのかも。 軍艦「橿原」の最終目的は、 日本の全否定だった。 その内容は読んでいただ…

この物語のゴールは何処か!

「神器〜軍艦「橿原」殺人事件・上」(11/144) これは何の物語なのか? 五里霧中のエクスタシー! 序の口の上巻。 太平洋戦争下。 日本海軍の、とある軍艦が舞台。 秘密だらけ。 5番倉庫に何があるのか? そして、人が死ぬ。 自殺?他殺?心中? さらにタイム…

システム、システム、システム、システム、、、

「モダンタイムス・上」(9/144) 「モダンタイムス・下」(10/144) 伊坂、キタ! あの「魔王」から50年。 日本は、 世界は、 地球は、 宇宙は、 順調に動いている。 いや、 その順調はある人にとては不調であり、 不調は、 また順調であるのだが、、、 まあ、 …

猫なら、百歩、いや、千歩譲って、、、

「猫鳴り」(8/144) 自分は、 死に対する責任を追いたくないので、 動物を飼いません。 というか、飼いたくありません。 犬も、猫も、金魚も、鈴虫も。 あくまでも確率的にですが、 自分より先に死を迎える仲間を自ら受け入れるのは、 正直、気が重いです。 …

江戸に生きる、人として生きる

「おまえさん 上」(6/144) 「おまえさん 下」(7/144) 文句なし。 圧倒的な面白さ。 文庫1,200頁がこんなに愛おしいなんて。 宮部みゆき、に感謝の文化の日です。 ぼんくらシリーズの三つ目。 薬屋の主人が斬られた。 むむむ、これは連続殺人かも? ご隠居、…

「淫乱」で、いいんじゃない

「ダブル・ファンタジー 上」(4/144) 「ダブル・ファンタジー 下」(5/144) セックス、ばかりだ。 で、 何が悪い。 男は「絶倫」。 女は「淫乱」。 この差別というか、区別というか。 女性のセックスをしたいという意志表明を、 なぜ「負」のイメージにするの…

今の世界が本当である証拠はどこにもない

「緋い記憶」(3/144) そして、 記憶していることが事実なんて、証明不可能である。 もちろん、記憶というものは、 証明なくして正しいことがある、という前提に立たなければ、 社会は成立しないし、 人間は生きていくことが出来ない。 そして「今」は不確か…

面白い小説を読んだ!

「ミレニアム1〜ドラゴン・タトゥーの女・下」(2/144) 久しぶりに 止まらなかったです 読了まで… 面白かった〜 解説にも書いてあるのですが この面白さは 作者のジャーナリスト的な手法にあるのかもしれません。 物語が、妙にリアルなんです。 ニュース、と…

なぜ、こんなに、面白いのか

「ミレニアム1〜ドラゴン・タトゥーの女・上」(1/144) 今期一冊目は超ベストセラーから。 あの、 あの、 ミレニアム・シリーズです。 舞台は北欧、スウェーデン。 主人公は「切れ味鋭い」経済雑誌編集長、ミカエル。 ひと癖ふた癖あるナイスガイ、かな。 で…

チャラめ??

「アンフェアな月」(159/144) 雪平、二作品目 冴えてる。 かっこいい。 前作より、圧倒的にイイオンナになってる。 誘拐事件。 大ネタです。 狂言?…と思ってたら犯人から電話がかかってきた。 結局、その一点で引っ張る力技。 秦、うまい。 途中に挟まれる…

そして、悲しみには限界がない

「リベルタスの寓話」(158/144) ユーゴスラビアの悲劇。 人間は、そこまで、出来る、愚かな、生き物なんだ。 万物の生物の中で、 最低の生命体であることは間違いない。 それをベースにしたミステリ。 超本格。 中編1・前半→中編2→中編1・後半、という変…

愛という名の執念なのか。執念の根源が愛なのか。

「エージェント6・上」(156/144) 「エージェント6・下」(157/144) モスクワ、 ニューヨーク、 カブール。 赤狩り、 キューバ危機、 アフガニスタン侵攻。 ソビエト連邦、 アメリカ合衆国、 ムジャヒディン。 レオ・デミドフ三部作、完結。 最愛の妻ライー…

戦国の時代の死に方、そして生き方

「小次郎の左腕」(155/144) 16世紀の日本は 本当にこんな感じだったのか? 日本と言う国に こんな アグレッシブで ポジティブで センシティブな時代があったのだろうか? あの「のぼう」の和田竜。 今回は一流スナイパーを中心に 当時の「戦闘要員」達のドラ…

誤解される天才

「ガリレオの苦悩」(154/144) 湯川学シリーズ、第四弾。 短編、5つ。 あの「容疑者X」から、時は経つ。 Xの余韻が「苦悩」というタイトルに現われています。 人は何かしらの苦悩と共に生きています。 苦悩から生じる犯罪のを解き明かす湯川も、 その行為自…