趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2018-01-01から1年間の記事一覧

どこまでが本当なの?(って全部嘘か!)

「怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関」(39/144) あまりにも嘘が多すぎて 小さな嘘が(逆に巨大な嘘の場合もアリ) 本当に思えてくる そんなミステリ&SF もう嘘から嘘の積み重ね 重要なファクターである「シュレーディンガーの猫」は どうも法月の嘘ではない…

あまり感じたことのない感情になる

「九年前の祈り」(38/144) 小野正嗣、初読 芥川賞です うむ、登場人物、誰にも感情移入出来ないよな 同時に 誰にもネガティブな気持ちにもなれない なんだ、これ って感じの読書 この感情 限りなく無感情に近いけど 全く無では無い微妙なざわめき… 不思議 外…

こんな日本でも、もう、良いのかも…

「宰相A」(37/144) 実質的にUSAに占領された日本の話です 田中が書くので 普通のSFではありません とっても「めんどくさい」SFとなってます 小説のネタが切れた主人公の作家Tが 何かを求めて 母の墓参りに向かう電車が着いた先が この「新しい」日本だった …

このミスリード、心地よし

「雪冤」(36/144) 実は 非常~によくある結末なんだけど、これが この経過を経て まさか、こんな当たり前の「事実」だったなんて これだからミステリは面白い 同じ事象でも主体を変えれば物語は一変するし 本作品のように 言われれば、その通りの「事実」な…

楽しみ方、50回あるけど、ハードル高めかな

「惑いの森」(35/144) 50の物語 2ページのものもあります ほんの一瞬の風景 風景すらになっていないかも 風みたいな作品の 読み方、難しいですね やはり、中村作品を何作か読んでからじゃないと 楽しめないだろうな 中村の世界に浸ることが楽しい 50回も ち…

分かりやすい舞城

「淵の王」(34/144) 文庫には「傑作ホラー長編」と書いてありますが そんな、ホラーじゃないですよ どちらかといえばファンタジーじゃないかな ちょっとダークな 中島さおり は友達を助ける際に「魔物」に出会う 堀江果歩 は自分の描く漫画の中に「魔物」を…

こういう関係ならば、犬でもいいよ

「その犬の歩むところ」(33/144) 犬には 人間と対等な立場でいてほしい だから「飼う」とかいう言葉は嫌だ この作品の中の犬は 素敵だ 犬の名前はギヴ 物語は犬目線ではない 陳腐な犬の感情表現もほとんど無い そう 犬の気持ちが分かるなんて傲慢すぎる 登場…

軽そ~うで、重い。

「御子柴くんと遠距離バディ」(32/144) 重そう、深そう、複雑そうに見えて 実は表面だけで 中身はスカスカみたいな小説とか映画とか あるじゃないですか 本作品は真逆です 諸事情あって 閑職に就いている御子柴くん 彼が 軽々と解決していく事件は かなり深…

政治家になりたくなる

「虚人の星」(31/144) 新年一発目から 一見、重めとか思いつつも これを「重い」とか言ってる時点で思考放棄なんですよね いけない、いけない 総理大臣と中国のスパイの物語 テーマは 米国、中国と、日本はどう対峙すべきなのか 10年後、20年後、そして50年…