趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

佐々木譲

このヒロイン、今後に期待

「代官山コールドケース」(83/144) あの荒木町の続編だったんですね 舞台は代官山へ 17年前の捜査は間違いだった? オウム事件の陰で スピード処理されていった殺人事件 真相を突き止めるべく 極秘裏に水戸部が動き出す そして 当時、その事件を担当していた…

逆の立場で

「回廊封鎖」(36/144) 佐々木にしては珍しい というか僕が読んでいないだけかもしれないですけど クライムノベル 要は犯人たちが主役 もちろん警察は出てきます でも 本作品では あくまでも犯人たちのキャラクターを引き立たせるための脇役 追い詰める刑事で…

1992年

「夜にその名を呼べば」(1/144) 今期一冊目 テーマに沿って昔の作品からスタートです 社会人デビューの年に発表された作品 僕の読書人生のターニングポイントの一つの年だと思うと 感慨深いです 東西ドイツが分裂していた時代 ココム規制違反とか 本当に懐か…

ジェットコースター的警察小説

「人質」(154/144) 北海道警察シリーズ 飛ばしたの、取り戻しました 笑って、来て、紋章、休日で、密売ときて本作です そして昨日の憂いに続きます さて、本作、小島が人質となります 場所はオシャレなワインバー そこで行われる小さなピアノのライブ その会…

警察官としての軸はブレずに…

「憂いなき街」(153/144) 北海道警察シリーズ もう7作目なんですね 笑って、来て、紋章、休日で、密売で で…、一作品、飛ばしてしまいましたが 何の問題もありませんでした 札幌のジャズフェスティバルが舞台 ピアニストの女性、奈津美と津久井が「恋に落ち…

最後の東京、荒木町

「地層捜査」(41/144) 荒木町 東京、最後の砦かも 東京の人 東京を知っている人 東京を愛している人しか足を踏み入れないエリア 大学時代の仕事先が隣接の三栄町だった縁もあり 昔からしばしば足を運ぶのですが 毎年1回行っている河豚屋があるくらい 僕のよ…

人がそこに在る条件とは

「警官の条件」(70/144) あれから時は経ち 孫、いや息子か、とにかく和也は 警部になっていた…… 暴力団と対峙する部署 警視庁 組織犯罪対策部 和也は 第一課 第二対策係長 過去の先輩の「悪徳」優秀刑事・加賀谷を「売った」経歴を持つ和也 売ることが警官の…

政治を軽蔑するものは、軽蔑すべき政治しか持つことが出来ない。

「カウントダウン」(47/144) 都民である僕が このタイミングで本作品を読んだことは 偶然なのでしょうか…… 政治を軽蔑するものは、軽蔑すべき政治しか持つことが出来ない。 解説の佳多山大地が一番最初に載せている トマス・マン『魔の山』からの一文である …

エス

「密売人」(108/144) 道警シリーズ5作品目 いきなり3つの死体 佐伯、津久井の復権間近の雰囲気 そのまま物語はラストまでなだれ込む 次々と事件の背景が見えてくる 警察vs暴力団/犯罪者という構図だけでは 世の中は描けない エス(=警察協力者)という存…

八分くらいで丁度よし

「廃墟に乞う」(65/144) これで直木賞。 ま、今更って感じですよね。 佐々木譲ご本人が「永遠勤続表彰」と謙遜したとのことですが、 本当に、この永きに渡る年月、素晴らしい作品をありがとうございます。 舞台は北海道。 道警を心神耗弱により「休職」して…

たった一人で守る人

「暴雪圏」(41/144) 佐々木譲の北海道「田舎の」交番シリーズ。 第二弾。 あの「制服捜査」の続きです。 前回の敵が「地域社会」だったならば、 今回の敵は「雪」です。 それも人が死ぬような暴れ狂う雪。 その名も「彼岸荒」。 帯広、釧路を核とする北海道…

働く人には休日が必要なのさ

「巡査の休日」(123/144) 北海道警察シリーズ第四段。 いきなり強姦殺人犯が病院から脱走。 そして、時が経ち、 舞台の中心は「よさこい」で盛り上がる札幌へ。 小島、佐伯、津久井。 それぞれの「仕事」をこなしている中、 それぞれの事件が結実していく。 …

僕は警察のミカタですから

「警官の紋章」(130/122) 北海道警察シリーズ第三段。 まだまだ不正の根源は、 明らかになっていないってことですね。 あくまでも、この作品はフィクションですが、 実際に、 行政機関とか、政府とか、その筋が力を合わせれば、 ねつ造なんて、簡単なんだろ…

父、祖父、息子@東京

「警官の血・上」(49/122) 「警官の血・下」(50/122) 予想を遥かに上回る。 時代を語るこの作品。 すでに「警察小説」の域を超えて存在する。 読書が好きな日本人は、全員読んでみるべきでは。 昭和23年の終戦直後の、 一番惨めだけど、最もエネルギーが燃…

グッジョブ!

「警察庁から来た男」(10/122) 北海道警シリーズ第二弾。 そろそろ公開される映画「笑う警官」の続きです。 腐敗を一掃した、 大きな犠牲を払って一掃した、 そんな道警でしたが、 実は、 まだ、 実に不可解な、実に瑣末な、実に軽微な「腐敗」の芽があった…

選ばれた人たちがする事

「ベルリン飛行指令」(82/122) それは 空を 飛ぶこと 1940年、 日本からドイツに飛んでいった男達の物語。 タイプ・ゼロという名の飛行機で、 飛んでいった。 この物語に、理由はないかもしれません。 兎にも角にも、 飛ぶことで、全てが完結する。 主人公…

警察に就職したい、でも

「制服捜査」(73/122) 駐在所という職場。 それも北海道の人口6,000人のコミュニティ。 多分、そこは、 想像を絶する壮絶な環境に違いない。 常識とか、法律とか、道徳とか、 今、自分が「正しい」と「信じ」ているものが、 いとも簡単に覆される。 そんな…

警察官も、給料を貰って生きてるわけで

「笑う警官」(118/122) 北海道警を舞台にした、 非常にタイトでスリリングな展開の、 クライムノベルです。 根にあるのは、組織の不正、汚職、スキャンダル。 殺人事件が、 狭い世界の中で、 無理やり収束させられていく様は、 非常に理不尽であるが、 小…