趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

壮大な作品とは、本作のことだろう

「ロシア幽霊軍艦事件」(57/144) テーマがデカいデカすぎる ロシア革命 ロマノフ王朝最後の皇女・アナスタシアの謎に 真正面から取り組んでいる作品 もちろん、ノンフィクションではない 歴史ミステリであるが あくまでも真実(と語られていること)をベース…

繰り返しの美学

「玩具店の英雄 座間味くんの推理」(56/144) 安楽椅子探偵系の短編集です 全て、同じ構造の話です 事件を研究するのが仕事の警察官とベテラン刑事とその友人 ま、その友人が「月の扉」の座間味くんなわけです 新宿の紀伊国屋書店二階で待合せ ↓ おいしいゴハ…

青春残酷物語、からの

「ひらいて」(55/144) 初綿矢 吃驚仰天、未読だったとは 繊細さの中に たまに顔を見せる粗暴な言葉に グサリグサリとやられました 高校生の女の子、愛 三年間にわたるラブストーリー でも、ピュアじゃない 愛なりの 考えに考え抜いたストーリーに沿った タク…

死ぬなよ……

「屍者の帝国」(54/144) 伊藤計劃 死に際に書いた作品 解説によると三十枚ほどの下書き原稿とプロット 作品的には「プロローグ」の部分とのこと 死者が「屍者」として ロボット、マシーンのように再利用されている 19世紀後半の世界が舞台だ 円城塔 それを文…

3.11

「想像ラジオ」(53/144) 東日本大震災の悲しみに対して 真正面から向き合った小説を はじめて読みました 様々な角度で あの日を、そしてあの日がもたらした日々を 描いている作品があるでしょう その風景は 特に当事者ではない場合は 人によってかなり見え方…

これが警察の小説。まあ、読め。

「ロクヨン 上」(51/144) 「ロクヨン 下」(52/144) 面白すぎる 凄すぎる 様々な警察小説がありますが やはり、横山のは 違う D県警シリーズ 陰の季節、動機、顔、そして 今度は「広報官」が主役 また、ある意味「日陰セクション」 警務部と刑事部の戦い 中央…

生かされている

「地の底のヤマ 下」(50/144) 1,400頁に及ぶ最後のメッセージ 生かされているのだ、俺は そこには、サイゼリヤの500円ランチを食べている自分が居た それは紛れもない現実である でも、作品に描かれた大牟田は 当然ながら虚構ではあるが サイゼリヤの風景よ…

重いのばかり……

「地の底のヤマ 上」(49/144) 上下巻で1,400頁 ブックカバーからあふれ出る本体 重い まさに重い 福岡、大牟田、三池炭鉱 60年近くに渡るストーリー 主人公は警察官 父も警察官 地域で圧倒的な「人気」を誇った今は亡き父 或る意味伝説の警察官の息子として …

思うことが、たくさん有り過ぎて……

「沈まぬ太陽 4」(47/144) 「沈まぬ太陽 5」(48/144) アフリカ、御巣鷹山、そして会長室 山崎豊子、巨編 色々な感情が交錯して こんなヘビーな読書は久しぶりでした いや、問題作 間違いなく、問題作 以下、思いついたことを支離滅裂に列記します それくらい…

堕ちる。どこへ?

「定本 百鬼夜行 陽」(46/144) 陰のためには陽が要る 悪があるから善が褒められる 人と妖の関係も似ているのかもしれない 百鬼夜行シリーズ 「姑獲鳥の夏」から「鵼の碑」の登場人物のサイドストーリー 十の妖怪が闊歩する 残念ながら、全てを読んでいないの…

狂信的……

「特捜部Q-カルテ番号64 上」(44/144) 「特捜部Q-カルテ番号64 下」(45/144) 早くもシリーズ第4弾です 誘拐、愉快犯、宗教と続いて 次に来たのは デンマークの過去の「暗部」をさらけ出す 狂信的な「差別」が引き起こす惨劇です 過去の未解決事件を掘り起こ…