趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

孤島、ど真ん中

「黒祠の島」(85/144) 孤島の連続殺人 小さな島で絶対的権力をもつ領家 古くから伝わる因習、黒祠 友人の消息を追ってやってきた「よそもの」の探偵 何かがおかしい で、遂に見つけてしまう 惨たらしい死体を…… がしかし、この島はこの「事件」を無きものに…

ナイス・ミステリ!!

「モラトリアム・シアター」(84/144) 西澤のライトな系統の方 でも、ちゃんと、重さも潜んでます 最初から「叙述」の気配を 意図的に漂わせつつ ミスリードらしき仕掛けも張り巡らせつつ 主人公を始め 癖のある登場人物たちが いきいきと動いています このミ…

「本当」の歴史など存在しない

「マンチュリアン・リポート」(83/144) 張作霖暗殺 1928年 歴史の教科書では数行で終わってしまう事件 そこに切り込む浅田 蒼穹の昴シリーズ第4弾なんですね どちらかというと、浅田、苦手な部類に入るので…… あまり読んでいないので 知りませんでした 太平…

設定の妙、堪能

「藁の楯」(82/144) うまいね 小説の可能性は無限大だね この設定、完璧 ・人間の屑と呼ぶにふさわしい犯罪者 ・でも、死刑にはならない…… ・被害者親族が彼の命に10億円の懸賞をかける ・10億円を目指し国民総暗殺者化 ・警察は法治国家の面子をかけて「人…

なんじゃ、こりゃ?

「見晴らしのいい密室」(81/144) 小林、初読 で、これ、なんなんでしょうか 読書して唖然としたの、初めてかも 帯で法月が書いてます 高度に発達した論理のアクロバットは…… これを「高度」と言い切ることが肝心です 論理を追求した先にあるものを 屁理屈と…

高貴な猫(と子供)の物語

「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」(80/144) ミュージカル「キャッツ」でも謳っています 猫は人の上に在る生き物なのです 動物モノは苦手なのですが 万城目の動物モノならば きっと、何かが、違うはずだと思い読みました で、その通り!!!!!! かのこは小学一年…

後半以降の急展開、これは初めてだね……

「後悔と真実の色」(79/144) あの、貫井の作品なので 一筋縄じゃいかないとは思ってましたが 文庫、411頁からの、予想外の出来事には ちょっと、度肝抜かれました でも、その急展開も この作品の中では あくまでも事件の伏線でしかありません 解説で言及され…

期待通り、とはこういう作品のことを言う

「バイバイ、ブラックバード」(78/144) 面白かった いや、面白かった 読み終わるのが「残念」なくらいに面白かった なぜ、ここまで面白いのか 登場人物の設定のギリギリ感 いそうで、いない いや、絶対にこんな人、いるはず無いに いれば、いいな〜 いても、…

遂に、子供に、見捨てられ?そして、次の、フェイズに……?

「消失者〜アナザーフェイス4」(77/144) 早いもので四作目ですね 多作な堂場ですが このシリーズはつい読んでしまいます 妻に先立たれた元刑事、大友 男手ひとつ(というわけにいかず、義母の手も借りて……)で 育ててきた息子も小学五年生 しっかり成長して…

きた、これ、さいこ〜

「刻まれない明日」(76/144) これ いいね〜 いや いいね〜 3,095人、消滅 だけど、消滅していない、ことになっている この設定だけで もう いいね〜 やっぱ、三崎だね〜 説明するのが難しいんですが このソフト・SFというかリアル・ファンタジーというか こ…

木村拓哉で良いと思う

「月の恋人」(76/144) 道尾、余裕の一作とでも言えば良いのでしょうか あとがきの本人のコメント さすがです 連続ドラマのための原作書き下ろし それをもとに脚本化 あとからチェックしたら あとがきに書いてある通り 全く違う物語になってたんですね ま、木…

男の恋

「ほかならぬ人へ」(75/144) 久しぶりの白石一文 なぜか読んでると 女性のように感じてしまいます このテイスト、唯一無二です 絶対、女性じゃ、書けない恋愛の話なんです 今、仕事で、たまに、こんな議論をしています 恋愛シミュレーションゲームで 女性に…

嘘の日に、スパイ小説、だね

「ケンブリッジ・シックス」(74/144) やっぱ、CIAは渋みがないね SISの重厚な感じ ただのエリート集団では無い 屈折した俊英たちの 彼らなりの闘い 雨の街、ロンドンがスパイにはお似合いです キム・フィルビー、アンソニー・ブラント、ガイ・バージェス、ド…