趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

後味、悪い。というか、不味い。

「あいにくの雨で」(143/144) な〜んか、嫌な感じ 構造は完全にミステリで 密室連続殺人ものなんだけど なんか、納得いかない ミステリ部分に納得がいかないわけではない 間違いなく「本格」だ でも作品に流れる違和感とでもいうのだろうか 安定しない人間関…

最低な男にのみ許される純愛

「ジェントルマン」(142/144) エロいんだけど あまりにも悪すぎて そのエロも罪と交じってピュアに見えてくる 悪人のジェントルマン・漱太郎に恋い焦がれ続ける ゲイのユメ 悪の部分が強くなれば ジェントルマンの部分が光り輝く 一人で正負を受けとめる「器…

久しぶりの乙一

「箱庭図書館」(141/144) 久しぶり、乙一 なぜか読んでなかった で、久しぶりに読んで 面白かった 実に面白い小説だった 六つの連作短編 本好きな人を契機に始まる物語 時にファンタジックに、時に残酷に悲しく 実に様々な物語が バランスよく散りばめられて…

大好きなキャリアの話と思いきや

「出署せず」(140/144) お、女性キャリア署長っ! 帯に踊る文字にギュっと惹かれるままに で、主役はキャリアじゃなかったのね で、シリーズ二作目だったんだ およよ…… でも、面白かった 主人公の「代理」の中途半端な立ち位置が たまらない どーして(こん…

家か……家族か……

「我が家の問題」(139/144) 一人暮らし、四十五にとっては ラゴスよりも ある意味、SF度、高いかもね…… 我が家か 未知なる世界、宇宙だね、いや深海かも 一人じゃない人たちが織りなす物語は 一人で暮らす僕にとっては スターウォーズのジャバザハットの居る…

読書感想文を書きたくなるような素敵なSF

「旅のラゴス」(138/144) 筒井作品は 本当に読んでいない 残念だ でも仕方ない 読もう 何気なく書店で選んだ一冊 1986年作品 旅をする男、ラゴス その世界は空想の世界 多分、地球ではないだろう とはいえ完全なるファンタジー・ワールドでもない 楽しみは、…

美しすぎる物語構成にうっとり

「楽園のカンヴァス」(137/144) やっと文庫化 やっと読めた ものすごく期待して読み始めたけど 期待以上だった 前評判が高かっただけに心配だったけど 良かった 前知識を入れないで読むのが常套なのだけど 本作はたまたま「王様のブランチ」で 気が付かぬま…

事実は小説より奇なり、ってこと

「海賊とよばれた男・上」(135/144) 「海賊とよばれた男・下」(136/144) こんな人がいたんだ、この国に…… 小説という作品として、どうこうというのではなく こういう人間がいたという事は 知っておいた方が 絶対に良いと思うので 読むべき作品だと思います …

久しぶりに体感する圧倒的なクリエイティブ

「烏に単は似合わない」(134/144) 理解を要求されない 超絶ファンタジーの世界で繰り広げられる 人間のエゴがぶつかり合う 実に真っ当な社会派ミステリ そんなの、無茶でしょ その無茶が ここにはあるのです 平安時代チックな設定 でも人が鳥(烏??)にな…

もっと読みたいよ〜

「時の罠」(132/144) 辻村深月 万城目学 米澤穂信 湊かなえ 眩しすぎるぜっ この面子 時間の経過をテーマに スパースター作家たちが競演する 辻村は 王道スクールデイズ系ですね 万城目は やっぱ神様で攻めてくるか 米澤は SFで斬ってきましたか そして湊…

低温の魅力

「闇の喇叭」(131/144) 低い このテンションの低さが 作品の緊張感を徐々に徐々に高めていく たまらない 静かに興奮出来る 久しぶりに、来た、かもしれない 設定からして痺れます USAの原子爆弾の開発の遅れにより 歴史の流れが変わり 朝鮮半島ではなく 日本…

季節モノですが

「怪談」(130/144) 夏ですから やっぱ「怪談」です でも、柳の怪談は恐くないです そこに恐怖はありません 雪おんな ろくろ首 むじな 食人鬼 鏡と鐘 耳なし芳一 おなじみの怪談をモチーフにして ミステリというよりは 現代の寓話って感じの小気味良い六つの…

あれ、もしかして……

「黄金色の祈り」(129/144) あの「タック&タカチ」シリーズを書いた西澤だから 温い作品の訳、無いよね 読了して、改めて感じました ずしりと来る そして、ふと我に返る あれ、自分、もしかして…… なんか、昔、やってたかも…… 人を、殺してたかも 中学校、…