趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

小説らしい小説

「ムーンパレス」(4/122) 同僚の鈴木さんから薦められて読んでみた。 自らは、手を出さないであろうジャンルの作品。 で、読んで正解。 紹介してくれて多謝。 実に淡々と、 抑えた雰囲気で、 若さの狂気と言うか、生気というか、なんだろう、 力と気持ちが迸…

マコトは信用できる、だから池袋に行く

「灰色のピーターパン〜池袋ウェストゲートパーク6」(3/122) 六年目、ですか。 マコトも大きく(って二十歳そこそこですが)なりました。 単行本では八年目までいっているようですが、 ま、二年遅れくらいが、マコトとの距離感としては絶妙かと。 さて、 今…

解釈の楽しさ、実感

「信長の棺・上」(1/122) 「信長の棺・下」(2/122) 宮部みゆき以外の歴史(時代?)小説は、 めったに読みませんが、 これほどの「話題作」はマスト読かと思い、 前知識なく読み始めました。 へ〜、本能寺の変、なんだ。 そうか、信長がテーマならば当たり前…

ソ連とは、本当に、こんな国だったのか。。。

「チャイルド44・上」(133/122) 「チャイルド44・下」(134/122) 物凄く完成度の高い作品です。 連続殺人を、これほど多角的に描けるなんて、感動的ですらあります。 犯人の目線。 犯人を追い詰める人の目線。 被害者の目線。 被害者家族の目線。 国家の目線…

負けたと思っている人の下品なSEX

「ララピポ」(132/122) いや〜。。。 朝から地下鉄の中で読んでいて、 久しぶりに「嫌な」気分になりました。 人と話せない駄目ライターが最後にたどりつくSEXとは? 風俗専門スカウトマンの純愛とは? 家を片付けられない熟女AV女優の犯罪とは? NOが言えな…

伊坂が綴る日本

「魔王」(131/122) おおおお・・・ こういう伊坂幸太郎もあるんだ。 何小説なんだろう。 なんて言って、人に本作品を紹介すれば良いのだろう。 これまで伊坂を読んでる人には? 今まで伊坂を未読の人には? うううう・・・ 政治を語り、夢を語り、日本人を語…

病院という空間

「ナイチンゲールの沈黙・上」(129/122) 「ナイチンゲールの沈黙・下」(130/122) 病院という、 健康な人にとってはミラクルな、 そうでない人にとっては、 忌むべき場所なのか、救いの場所なのか、 境界線が微妙な世界で繰り広げられるサスペンス、そして人…

終わらない物語

「ユージニア」(128/122) これを読んで、 煮え切らない人は多々いるだろうな〜 でも、現実は、 結果とか理由とかは限りなく曖昧であり、 それらが明確に提示されている場合は、 逆に何かしらの恣意が働いているのでは、と疑うべきかと思ったりして。 過去の…

悪意を感じない力

「追憶のかけら」(127/122) 貫井徳郎、 長編、文庫653ページ。 巧みな仕掛けで、 読書の、犯人探しという試みを、悉く翻弄する。 ページの残りから見て、 ミスリードだと分かっていながらも、 作者の罠にはまってしまう。 二つの物語が同時進行する。 全く関…