趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

怒ろう、マコトと一緒に

「非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク8」(4/144) IWGP、ついに8。 12年目。 本作品、僕にとっては、今までの中で、 一番、怒りを感じました。 この日本という国を、 池袋は、きっと、憂いています、とてつもなく。 4つの短編。 1、シングルマザー…

本格だ

「UFO大通り」(3/144) やっぱ、元祖。 約200頁の作品二つ。 御手洗の裁きは超本格だ。 もう、読むのが止まらなかった。 お婆ちゃんがUFOを見たという話と、 女の人が傘を車に轢かせていたという話。 さあ、こんな訳のわからない話から、 御手洗の推理、とい…

敢えて言おう、道尾クオリティであると

「ラットマン」(2/144) いやー、巧い。 実に美しい。 研ぎ澄まされたミステリ。 素人バンドの面々がスタジオで練習している最中に、 元ドラマー、現ドラマーの姉が死亡する。 事故?否、殺人。 昔の出来事。 主人公、姫野の姉は23年前に死亡している。 事故…

厚く熱い読書

「万物理論」(1/144) 100冊読書、今期は、目標通り、SFでスタートしました。 で、どうせ読むなら、ってことで選んだのが、 グレッグ・イーガンです。 流石、ハードSFの名著。 重厚かつ繊細に綴られる、 思想と アイデアと 描写と レトリックと 人間関係と そ…

僕には向かない職業

「少女には向かない職業」(150/122) 桜庭一樹の職業は作家。 少女の職業は少女。 僕の職業は、、、? 中学二年生の女の子、二人が共謀して人を殺します。 二人。 田舎の島で。 普通の中学校生活の中に、 無理なく組み込まれた殺人の物語。 心があまり揺れな…

骨太な叙述系。ズシンとくる。

「六月六日生まれの天使」(149/122) 初、愛川晶。 しっかりしたミステリ、堪能。 で、ある意味、叙述系なんで。 何も書けません。 てか、叙述系と書いた時点でネタバレか。 申し訳ありません。 ヤクザもの。 ヤクザのオンナもの。 そして、 記憶障害もの。 …

発見、二つ

「阪急電車」(148/122) 一つ目。 有川浩って作家の書く文章って、 誰にでも書けそうな体を装っているけど、 非常にシンプルで自然に流れてくる感じだけど、 そんなことは無い。 全く無い。 かといって計算されているわけでもないんだけど、 圧倒的な筆力をも…

答えは、あるのか

「重力の井戸の底で」(147/122) 凄いよ このガンダム もう「ガンダム」を越えちゃってる 人の底、世界の底、心の底にドロリと溜まった 理性では解決できない何かが 戦争を継続させる みんな止めたいに決まってる でも、でも、 止められないんだ どうして? …

正統派の面白さを噛みしめる

「川は静かに流れ」(146/122) 北米ミステリの正統派。 本当に王道を行く物語。 その重厚な作りに、 読者は引き込まれていく。 冒頭に作者、ジョン・ハートが書いているように、 これは家族の物語です。 本当に北米人は家族を大切にします。 その異常なまでの…

本当に上手な小説なんだな

「後巷説百物語」(145/122) 京極、凄い。 夏彦、ヤバい。 これほどまでに完成度の高い作品、 滅多にありません。 巷説百物語、続巷説百物語の後をうけ、 時代はググっと進んで明治維新の頃。 妖怪は、 相変わらず人々の中に、 そして世の中に、 生き続けてい…

もはや、謎も解かない

「ηなのに夢のよう」(144/122) さあ、Gシリーズ、六つ目。 どうなる? え、東京に、西之園!この展開、衝撃的。 もう事件があるだけ。 事件を一義的に解明することを放棄したミステリ。 これだけ読んでも、何のミステリにもなっていません。 事件、起こりっ…

本当の顔は?

「ダブルフェイス・上」(142/122) 「ダブルフェイス・下」(143/122) 東電OL殺人事件。 1997年だったんですね。 なんか、思ったより最近ですね。 その話がモチーフとなり展開する 警察小説であり、 クライムノベルであり、 社会派小説である。 一見、過剰とも…