趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

意味がわからない恐怖

「指し手の顔・上」(148/144) 「指し手の顔・下」(149/144) あの「脳男」の続き。 あれから一年後。 本作品、極上のエンタメ作品でありつつ、 さらに精神科医療という問題にもシリアスに言及している。 俗に言う「精神病」という病気と それを患う患者さんと…

歌舞伎町を返してくれ!

「9・11倶楽部」(147/144) あの都知事、 けっこう好きなんだけど、 夜の仕事を締めつけたところだけは許せない。 夜には夜のルールがある。 そこに昼のルールを適用したところで意味はない。 より巧妙に騙す夜サイドと、 安全になったと思って騙される昼…

「ゴッドファーザー」の法則

「竜の道・上」(145/144) 「竜の道・下」(146/144) まだまだ序の口。 これから始まる矢端兄弟の物語。 兄が裏。 弟が表。 昭和、バブル前夜。 捨子の二人。 地獄の子供時代。 唯一の光であり希望、美佐。 兄は人を「殺す」ことで、 二つの意味で生まれ変わる…

軽い、というテクニック

「被害者は誰?」(144/144) 貫井が真剣に「ライト」なもの書くと、 こうなります。 連作集。 名探偵作家とドジな後輩刑事とのコミカル・ミステリ。 表題作は「被害者」をあてるミステリ。 その後も「目撃者」「探偵」をあてる作品が続きます。 犯人をあてる…

疲労困憊すぎだぜ

「背後の足音・上」(142/144) 「背後の足音・下」(143/144) スウェーデンの警察ミステリ。 ヴァランダー・シリーズ7作目。 重厚な物語。 底に流れる、 ヴァランダーの疲労。 警察官たちの疲労。 人々の疲労。 スウェーデンの疲労。 社会の疲労。 世界の疲労…

IKB35・MKT35

「ドラゴン・ティアーズ-龍涙」(141/144) マコト、9作目。 あれから、何年? 池袋、変わったよね・・・ ・エステ詐欺 ・ホームレス ・闇金 ・中華人民共和国 お金という価値を持っていないことを「貧乏」といいます。 幸せはお金では買えませんが、 残念なが…

芝居、脚本、舞台、演出、女優、無限、、

「チョコレートコスモス」(140/144) 年間40本近くの舞台を見る僕にとって、 この作品は、 圧倒的な嘘であると同時に、 無限の夢であり、 読み終わったとき、 体の芯から震えてしまいました。 簡単に言えば、 舞台のオーディションの話。 様々な女優が、 とあ…

後味、悪いぜよ

「敗者の嘘」(139/144) 堂場、やるな。 この幕切れ、さすが。 ここまで引っ張っての、、、 元素人役者で子持ちの超イケメン臨時刑事・大友シリーズ第二弾。 今回の「敵」は若手弁護士・篠崎優。 容疑者自殺、 そして真犯人を名乗り出頭してきた女性弁護士。 …

ダメはより強くなり

「ウツボカズラの夢」(138/144) 日常的にいる少しだけダメな人たち。 致命的なダメではなく、 何かのキッカケで悪い方に転げ落ちる要素を孕んだダメを持つ人たち。 そこに人間のドラマを見つける乃南アサの視線に、 毎回関心させられるわけで。 ちょっとダメ…

人の命と、自由という概念、どちらが大切なのでしょうか?

「図書館革命」(137/144) 最終巻。 図書館サーガ、ここに終わる。 表現の自由という問題に、 ここまで真摯に、そしてユーモラスに書いてくれた、 有川浩という作家に感謝。 とても感謝。圧倒的に感謝。 文字を書く人がいて、 文字を読む人がいる。 同様に、 …

動きだすために

「図書館危機」(136/144) 図書館シリーズ。 全部4作中の3作目。 遂に王子様の正体が!? そして、 最終決戦に向けて全てが動き始める。 表現の自由、って難しい。 同じく、 表現の規制、も難しい。 何でも表現して良い世界、は絶対に間違っていると思う。 自…