趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

優しいウソ

「ガラス張りの誘拐」(60/122) 歌野晶午の初期の作品。 オーソドックな事件物ミステリー。 真実が晒されると、 その裏にある嘘の存在も明らかになる。 誰が嘘を? それは賢明な読者ならば、 多分、すぐに、分かってしまうでしょう。 誰の為に嘘を? この作…

23時の銀座線で、空を飛ぶ

「フラッタ・リンツ・ライフ」(59/122) 文字だけで 人は空を飛べるということを しみじみと 感じる事が出来るんだなあ スカイ・クロラの四つ目。 このシリーズの醍醐味は、 希薄な世界観が、 悲しみと喜びと幸せとは何かを、 教えてくれることかもしれませ…

半蔵門線で涙する、朝

「隠蔽捜査」(58/122) 不覚にも目頭が熱く。。。 素晴らしい。 久しぶりに、完全無欠なる、この読後感。 読書の幸せって、 こういう瞬間に味わえるんだと、再確認。 この物語り、 警察という舞台じゃなきゃ、この気持ちは伝わらない、きっと。 そしてキャリ…

事件というエンタテインメント

「TVJ」(57/122) お台場のテレビ局がジャックされた。 それも、新社屋移転記念特番、その時に。 この事件はエンタテインメントの主戦場、テレビ局で起こる。 そして、 この事件は、最高のエンタテインメントである「生中継」で展開する。 さらに、 この物語…

「戦争」は当然、惨たらしい

「裸者と裸者・下」(56/122) 日本が、首都圏が、内戦状態。 戦争だらけ。 街が壊れ、人が死に、武器が飛び交い、金が舞う。 打海文三が描く悲惨な世界は、 残酷でダークでありながら、爽やかである。 上巻ではサブキャラだった双子の姉妹が、 パンプキン・…

楽しい「戦争」

「裸者と裸者・上」(55/122) 戦争という残酷な行為に、 楽しみを感じる人がいる。 それは悲しい現実である。 この現実を、人類は越えることが出来るのだろうか? 今までの人類の歴史は答える。 残念ながら、否。 でも、 飛べない人間も、 飛べるようになっ…

新宿を這うように生きる

「風化水脈 新宿鮫VIII」(54/122) 今回は、ど〜っぷり新宿。 歌舞伎町だけではなく、 今は新宿と呼ばれているエリアの今、そして昔。 時空を越えた「新宿」の物語が、じっくり描かれてる本作品。 読み応え充分の文庫660ページです。 高級車窃盗団を追う刑事…

帯の一文、斬れてます

「償い」(53/122) 悲しいけれど、暖かい。 文庫の帯の、このキャッチの通り。 そう、まさに、 陳腐な言葉かもしれないけど、 この作品はには最適な一文です。 主人公は、元医者のホームレス。 埼玉県の冴えないベッドタウンに訳ありで住み始めた。 そこで、…

気分爽快!でも、それだけじゃない。

「終決者たち・下」(52/122) ロスの17年前の殺人事件。 背後には、 警察署内のポリティカルな事情が、やっぱり絡んでいたりして。 相変わらず、 マイケル・コナリーには、 ハラハラドキドキさせられます。 ネタバレになるかもしれませんが、 予想外の殺人が…

歌舞伎町からロサンゼルスへ

「終決者たち・上」(51/122) マイクル・コナリーですよ。 久しぶりにボッシュ刑事に会えましたよ。 なんとタイムリーなんでしょうか。 本作品、 未解決事件班の物語です。 17年前の殺人事件に挑むボッシュ&キズ。 そうなんです。 三浦和義・元社長案件と…

鮫は、鹿児島でも鮫である

「灰夜 新宿鮫VII」(50/122) お、遂に、宮本からの遺言状の謎が解けるのか? そんな、淡い期待から始まるシリーズ第七弾。 鮫島は、宮本の七回忌のため、鹿児島に。 本作品、鹿児島での48時間。 熱く激しい二日間の物語です。 新宿とは、ちょっと事情が違…