趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

自由の8×8

「猫を抱いて像と泳ぐ」(135/144) 実は、初、小川洋子。 何となく、ベタな恋愛小説の作家だと今まで勘違いしていました。 申し訳ありませんでした。 思い込みっていうのは、本当に良くないね。 以後、注意します。 読書に於いても、人生に於いても・・・ で…

やっぱ、凄い、や、圧倒、的

「カラスの親指」(134/144) 全てが先回りして展開していく、 道尾ならではの非常に手の凝った物語。 主人公が時折感じる不自然な感覚は、 何時しか読者に伝染していく。 この感覚は道尾の仕掛け? それとも?? 闇金に母や子供や妻を「殺された」人たちが、 …

読みながら、物語、膨らむ

「風をつかまえて」(133/144) 風車の物語。 町工場の物語。 財政破綻間近の地方の町の物語。 友情の物語。 恋の物語。 父と息子の物語。 家族の物語。 教師と生徒の物語。 学びの物語。 そして、 階級対立の物語。 文庫300頁にこれだけの物語が詰め込まれて…

究極の構成美

「わたしを離さないで」(132/144) ついに読みました。 カズオ・イシグロ。 映画にもなったこの作品。 そこはかとない「恐怖」を本当に薄く、薄く、薄く、薄く敷き詰めながら、 決して読者にアピールすることなく、 物語は進む。 本作品「大ネタ」ものです。 …

これぞ、僕のど真ん中

「ジョーカー・ゲーム」(131/144) そもそも、 僕が小説にハマった契機の一つは、 スパイ小説でした。いわゆる「エスピオナージ」モノ。 今でもCIAに憧れていますし、 内調とか中途採用があるものならば。。。 妄想はさておき、 キターーー! スパイど真ん中…

すき間の緊張感

「ピース」(130/144) 秩父で発生したバラバラ殺人事件。 主要人物が集うスナック。 事件を追う警察。 様々な人間模様が、 断片的、同時多発的に展開してるのに、 何かしらのまとまりが読者の前に見えてくる。 なんだろう。 この感覚。 本作品、作品中で明ら…

幽霊に、こんにちは

「チヨ子」(129/144) 短編集。 表題作「チヨ子」、秀逸。 着ぐるみに入ったこと、ありますか? 僕は一回だけあります。 あの時の気持ち、 ワンダーです。 幽霊が見える感じがします。 本作品、正確には幽霊じゃないかもしれませんが、 何か、幽霊らしき感覚…

クリエイタの狂気

「犯罪小説家」(128/144) 作家、脚本家、ルポライター。 皆の狂気が この「大団円」をもたらす。 モノを作る人たちは、 やっぱり、普通じゃない。 普通じゃない人が作るからこそ 心躍り、胸ときめく作品が生まれるのだから。 それにしても、 最後の最後まで…

平凡、という奇跡

「神様のカルテ」(127/144) すごく平凡な小説です。 その平凡さを「奇蹟」とか言ってほしくないです。 ま、マーケティング上、何かしら必要なのは分かりますが、 これは読書初心者を惑わせるのでは? で、夏川、巧い。 主人公・イチのキャラクター特性を夏目…

少年少女の罪

「空白の叫び・下」(126/144) 凄い作品でした。 素晴らしい作品でした。 14歳で人を殺した3人の物語。 文庫1,300ページの長編。 社会から追い詰められて、 精神的な逃げ場を求めて、 少年たちは何をする。 仲間同士の負の駆け引きを織り込みつつ 銀行強盗を…

生きる方法

「空白の叫び・中」(125/144) 貫井徳郎、長編。 中巻は、 前半は少年院での過酷なサバイバル。 14歳で生きるための最もシンプルなシステムを学ぶ。 強くなるか、 耐えるか。。。 その中のキーワード。 植物、のように生きる。 突き刺さります。 賢さ、孤独さ…

人を殺したいと思う気持ちが分かったかもしれない

「空白の叫び・上」(124/144) 貫井徳郎、長編。 文庫は上・中・下で、 それぞれが軽くまとまっています。 上巻は、 14歳の少年3人が、 人を殺すまでの物語。 エリート、はぐれ者、複雑な家庭。 14歳まで成長してくる中で、 ある「時」にたどり着いたときに、…

人を殺したいと思う気持ちが分かったかもしれない

「空白の叫び・上」(124/144) 貫井徳郎、長編。 文庫は上・中・下で、 それぞれが軽くまとまっています。 上巻は、 14歳の少年3人が、 人を殺すまでの物語。 エリート、はぐれ者、複雑な家庭。 14歳まで成長してくる中で、 ある「時」にたどり着いたときに、…

人を殺したいと思う気持ちが分かったかもしれない

「空白の叫び・上」(124/144) 貫井徳郎、長編。 文庫は上・中・下で、 それぞれが軽くまとまっています。 上巻は、 14歳の少年3人が、 人を殺すまでの物語。 エリート、はぐれ者、複雑な家庭。 14歳まで成長してくる中で、 ある「時」にたどり着いたときに、…