趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

サラッとした熱さを抱いて、思いは江戸に

「天地明察・上」(96/144) 「天地明察・下」(97/144) やっと文庫だ 嬉しいな 速効読みでした 江戸時代前半戦、17世紀 算術のめぐる物語は 世の中を支配する「暦」というシステムに昇華する 主人公、渋川春海のドラマは 渋谷の金王八幡神社でスタートする 将…

シンクロする読書

「カンナ 飛鳥の光臨」(95/144) QEDシリーズは一作品しか追えていません。 それも6年前・・・ だから、今回は、手遅れになる前に 高田新シリーズにキャッチアップするつもりで、 読んだところ、 何と、またもやシンクロです。 解説、辻村深月。。。 このシリ…

女の憎悪は果てしなく

「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」(94/144) 辻村深月は、本当に読むべき作家だと、 あらためて思いつつ、 本当に「背筋が凍る」作品だった。 やっぱ、女は怖いよ。 そして、理解不能だよ。 女同志のどうしていいのか分からなくなるような憎しみのキャッチボール…

難解だぜい

「オブ・ザ・ベースボール」(93/144) いや〜、久しぶりに、難しかった 芥川賞作家、円城の頭脳に近づくには まだまだ修行が足りないようだ 表題作、物凄い話です 人が降ってくる町にいる レスキュー隊員の話し とにかく理由はない とりあえず人が降ってくる …

ホラー文庫、です

「粘膜蜥蜴」(92/144) ホラーです どちらかといえば苦手ジャンルです でも 読まず嫌いは良くないから 書店で何となく気になった作品です 舞台は昭和の初め、なのかな? まあ、理詰めで考えても意味無しです ホラーという世界の中で フワフワとオドろオドろし…

うまい文章を書く人が書くうまいミステリ、当然

「花と流れ星」(91/144) 真備シリーズ。 背、爪ときて、今回は短編、五つ。 霊現象探究所に舞い込む「小さな」事件。 そこに潜む「心の傷」。 少年の心。 師匠の魂。 少女たちの確執。 娘の苦悩。 爺の絶望。 その傷が心霊現象として露出し、 その謎を「解く…

信じる、という「強さ」と「弱さ」と「儚さ」と

「仮想儀礼・上」(89/144) 「仮想儀礼・下」(90/144) 読み応えあったな〜 文庫1,200ページに詰め込まれた「感情」に圧倒。 初・篠田節子、圧倒的に面白かった。 簡単に言えば、 脱サラ・リーマンが新興宗教を立ち上げて、 本人の思わぬ方向へ暴走していくス…

たまには、ただただ、痛快な小説も、楽しいぜぇ

「三匹のおっさん」(88/144) 有川浩の作品には 愛があるよね 還暦を迎えた3人のおっさんが活躍する 本当の「痛快活劇」 いや〜、楽しく読める 読後感圧倒的爽快! で、有川が巧いのが その年代の男性のファッションに関するくだり ここが良い! キヨ(60)が…

無数の書物に、感謝する夜

「ファミリーポートレイト」(87/144) 桜庭、面白いね。 ホントに面白いんだから。 解説の角田光代が核心突いてます。 〜桜庭一樹という作家は、 現実味のないことを、 たじろぐぐらいの現実味をもって書く。〜 そうなんです。 ラノベ系の桜庭も、 ミステリの…

これが本当に書きたいことなんでしょ!?

「歪笑小説」(86/144) 東野圭吾にしか書けない作品。 彼だからこそ、 このシニカルな笑いの奥に潜むとてつもないリアルが輝く。 とてつもなく輝く。 作家の「真実」。 出版業界の「事実」。 小説という得体のしれないものを取り巻く「実態」。 本を、読書を…

長編小説のあるべき姿

「約束の地・上」(84/144) 「約束の地・下」(85/144) 内容、てんこ盛り。 様々な社会問題やテーマやメッセージが盛りだくさん。 ちょっと、詰め込み過ぎ…と思いきや、 これ、実にスマートに書き込まれている。 日本冒険小説協会賞と大藪春彦賞、ダブル受賞は…