趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ここまで裏切られると気持ち良い

「女王はかえらない」(61/144) ここまで騙しますか! やり過ぎという意見もあるでしょう よくある手口という意見もあるでしょう でも ここまでやれば納得 ミステリ初心者にとっては「よくある」とかない訳だし 最初は 小学校のよくあるスクールカースト系の …

311がもたらしたモノ

「大地のゲーム」(60/144) 敢えて「震災小説」と呼ばせていただきます この言い方に 不快感を抱く方もいるかと思いますが あくまでも僕の個人的な思いなので ご了承ください 311から5年 東日本大震災にインスパイアされた小説が どんどん文庫化されている 文…

久しぶりの伊坂でしたが…

「残り全部バケーション」(59/144) いや~ どうしようもなく面白い 伊坂っ! って、小さい「っ」を付けてしまうくらい 面白い まあ いつもの「悪党」モノなんですが なんだろな この力の抜け方 ここまで緩く書いても作品としてまとまる これは 伊坂を読み慣…

大どんでん返しとは一線を画す「まさか…」

「悪意の波紋」(58/144) こういう作品に出会えるから 海外翻訳モノ、楽しいですよね 読みながら この物語はどこに向かっているのか 全く分からない 今、読んでいる事象が 次のどういうストーリーを引き寄せるのか 予想がつかない ジェットコースター的なノリ…

ラノベの功罪

「汚れた赤を恋と呼ぶんだ」(57/144) この作品、作家の評価は本当に難しいです 10年後くらいにどう評価されているか そこまで待たないと 何とも言えないですね 階段島シリーズ 青、白、からの赤 なんと舞台は「表」の世界という離れ業 このセンスはアリです …

誤解を恐れずに言う。田舎は嫌だ。

「望郷」(56/144) もう途中から 吐き気がしてきました それほど 僕の心を鋭く切り裂きました 本当に 読むのが辛かった とてもハードな作品です 今まで読んだ湊作品の中でピカイチでした いや、凄い なんだ、この閉塞感 瀬戸内海に浮かぶ小さな島での物語が六…

重層的な作品に浸る幸せ

「ブラック・ダリア」(55/144) 小学生向けミステリに続いてこれを読む なかなかよいものだ どういう作品、誰の作品を読み繋げるか、という楽しみ いいね で、過去の名作を掘り起こすシリーズ 実はエルロイ、初読でした 「悲しみのイレーヌ」に出てきた時点で…

小学生の心で

「野球の国のアリス」(54/144) 北村の「あとがき」 わたしが子どもだったころ グっときます そうなんだよな 小学生のころに出会ったモノの衝撃は大切にしたいですね 僕にとっての小学校のころの衝撃は 「スーホーの白い馬」という絵本です 読むたびに号泣し…

読みどころ、あり過ぎで、少し困るね

「パイロットフィッシュ」(53/144) 初大崎善生です 読後に経歴を見て 何だが不思議な気持ちになりました で、この作品をどう表現すべきか悩んでいます 50近くのオトコの視点からでも 様々な思いが沸いてきてしまって収拾がつきません あの頃を懐かしむ作品で…

これ、帯のコメント、よくないよ~。もっと面白いよ~。

「ストーリー・セラー」(52/144) こうでなくっちゃ、有川浩! いや、参った! しっかり涙した後に してやられた~、っと裏切られ そしてラストの件… で、帯の件 確かに「恋愛小説部門第一位」なのは事実だろうし 読んでみて、実に納得です でも、ただの恋愛…

痛く、渋く、厳しく、でも完璧なミステリ

「教場」(51/144) 舞台は警察学校 警察官を送り出す場所 人を拘束しても法的に許されることのある数少ない職業 その学校 その学校の生徒たちと 彼ら、彼女らを完全に見守る教官、風間 学校なので 教官と生徒との立ち位置は明確だが それぞれ立派なオトナです…

五十近いオジサンが幼女・少女の繊細且つ残酷な内面を覗く

「蝶々の纏足・風葬の教室」(50/144) 覗きました いや、女性に生まれなくて良かった…のかな? 蝶々の纏足は「親友」(という設定の女友だち)からの逃亡 風葬の教室は「いじめ」からの脱却 と 簡単にまとめてしまえば、こんな感じですが もちろん、中身は、…

まさかのドラマ化ですが…

「菩提樹荘の殺人」(49/144) 火村准教授のキャステイング ありかなって思いました で、本作品は4つの短篇です 若さ(とそのアンチテーゼである老い)が軸にあります 少年犯罪と社会 若手芸人 大学生時代の思い出 アンチエイジング そんな話題に関係する事件…

久しぶりに宮部クオリティ堪能

「桜ほうさら 上」(47/144) 「桜ほうさら 下」(48/144) 春樹に続いて宮部を読めるなんて なんて贅沢なんだろうか やはり、宮部は別格でした 今回は江戸もの 誰かの陰謀により父を殺され 江戸に逃げるように出てくることを余儀なくされた 浪人のお話し 全体を…