趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

闘う少女はなぜこれほどまでに美しいのか

「マルドゥック・スクランブル 圧縮」(54/144) 今をときめく冲方丁、初読。 アニメ化もされて、 一体全体ど〜んな話かと思って読み始めたら、 実に、ハードなSFじゃないですか。 まあ、お約束ながら、超美少女が出てくるのですが、 その美少女の内面の構築度…

こんな素敵なラストを読めるなんて

「安政五年の大脱走」(53/144) このラスト。 奇想天外。 でも、こんなに嬉しい大ドンデン返しは無いかも。 これぞ物語。 これこそが娯楽大作。 凄いですよ。 えーーーーって思って、ニヤリ。 なんと、 あの井伊直弼の「大暴走」から始まるストーリー。 南津…

そこに、あるから

「遥かなる未踏峰・上」(51/144) 「遥かなる未踏峰・下」(52/144) 賛否両論ありますが、 僕は、ジェフリー・アーチャー、好きです。 味気ない文体。 ひたすら真っ直ぐ進むストーリー。 容易に先読み出来る展開。 でも、そういうジャンルを作った彼は凄い。 …

こんな、森博嗣、ありかも。

「もえない」(50/144) あれ? こんな展開、なんだ。 森博嗣っぽくないかも。 高校生の物語。 ある「友人」の死から始まる。 非常に普通の人たちが出てくる時点で、 森っぽくない。 謎解きの魅力を追求するのではなく、 謎が何なのか、 高校生として生きてい…

麗しきミステリ

「陸軍士官学校の死・上」(48/144) 「陸軍士官学校の死・下」(49/144) 最新「このミス」8位。 毎年、このミス翻訳モノは読むべし。 そして、読んでよかった。 19世紀中ごろ、アメリカ合衆国。 若きエリートが集う陸軍士官学校での自殺?他殺? その謎解きを…

生命の意味とか価値とか意義とか

「ハーモニー」(47/144) 敢えて言おう。 伊藤計劃。 死ぬなと。 生命があと少ししかないと認識した著者が、 この作品を書いたかと思うと、 凡人たる僕は、 どう反応したらよいのかもわからない。 ここまで、 命に真正面から闘いを挑む伊藤。 凄い、凄すぎる…

エロい。が、

「夜の桃」(46/144) 三鬼の 中年や遠くみのれる夜の桃 から始まった。 とにかくエロい。 朝から地下鉄の中で、エロい。 夜、ビールを飲みながら、エロい。 とんこつラーメンを食べながらでも、エロい。 といっても、エロ小説ではありません。 でも恋愛小説で…

シンクロ、してる?

「レインツリーの国」(45/144) 来るね。 このストレートな物語。 ラブストーリー、一気に越えた物語。 聴覚障害をもった女性・ひとみと、 敢えて言うならば、「普通」の男性・伸の物語。 ネット上でのメール、メッセージのやり取りから、 本当に会って、 そ…

音もなく。でも、希望は、、、

「音もなく少女は」(44/144) 重い。 とてつもなく重い。 でも、その重さを感じることも読書の醍醐味。 この重さを噛みしめ、そのあとにくる感情は、 厳しいけど、 その先にある人間の力に、 心、うたれます。激しくうたれます。 2011このミス2位。 あの「神…

見方とか、関わり方とか、捉え方とか

「聖域捜査」(43/144) 短編の連作集。 各話の終わり方が素晴らしい。 結末を迎えない、解決を明確に提示しないことによる、 物語の拡がり、登場人物たちの深まり、余韻。 最初は「え、これで終わり!?」的な感想だったけど、 実は、ここからが本当の始まり…