趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ゆるい社会、ゆるい理解(その二)

「屍鬼 二」(3/122) 死は続く。 その理由は? 外場村の時間の流れはゆるく、 物事が 構築される時間も、 崩壊していく時間も、 ゆるりゆるりと流れるしかない。 医師と僧侶の謎解きは、 アプローチや思考は違えども、 目的は同じ。 村のため。 でも、それは…

ルールを決める恐怖

「パラドックス13」(2/122) 東野圭吾らしいSFですね。 まさに東京壊滅サバイバル。 世界から「生物」が消えた。 だが、ごく僅かな人間達が「生き残った」。 彼らは東京を彷徨う。 荒天の極みを尽くす都市。 自然の前にガンガン崩壊していく東京を生き抜く。…

ゆるい死、ゆるい恐怖(その一)

「屍鬼 一」(1/122) 宣言通り、初読から今年度スタート。 小野不由美、 それも超大作。全五冊。 実は買ったまま、一年以上放置してました。 実に閉鎖的な「田舎」の村が舞台。 その描写の「長さ」が素敵。 もし、作品の舞台が東京とか大阪だったらありえな…

壊す男、鳴沢了

「疑装 刑事・鳴沢了」(139/122) 鳴沢サーガ、第九弾。 そしてラス前。 否が応でも盛り上がります。 が、しかし、舞台は北関東の小さな寂れた町。 西八王子からの移動も地味に「八高線」です。 が、しかし、 心の闇、社会の悪気無き「罪」、子供が陥る地獄…

初京極堂

「魍魎の匣」(138/122) 今まで2,000作品ぐらい、読書してきましたが、 今、やっと。京極堂にたどり着きました。 いやあ、長い道のりでした。 本作品も、購入してから約二年。読み始めてから半年以上でしょうか。 濃厚な文庫1,000頁。 分厚いので家読みだけ…

こうきたか。。。

「動く家の殺人」(137/122) 事件と事件が こういう絡み方をしているなんて いや〜思いもつかなかった 歌野クオリティを なめてかかってました 反省 そして、この結末 本当に本格ですね トリックを引っくり返す様も美しいと思いました 素晴らしい ネタバレに…

44→57

「グラーグ57・上」(135/122) 「グラーグ57・下」(136/122) この痛み。 この辛さ。 その先にしか、本当の「生」はないのかもしれない。 ソ連とは、本当に、 1950年代に、こんな国家なのか? そして、 こんな国家にも、家族は確かに、存在していたのか? 前…

なんだっ!?

「帝都衛星軌道」(134/122) このタイトル。 そして、 本編を一冊の中で前編、後編に分け、間に中篇を挟み込む構成。 島田荘司の狙いは、何なんだ! 本編は、実に巧みなクライムサスペンス。 誘拐事件の描き方はたくさんありますが、 この切り口は斬新かも。…

モラルの外、ルールの外

「禿鷹狩り・上」(132/122) 「禿鷹狩り・下」(133/122) 一般的倫理観を壊していない小説なんて、 誰も読まないでしょ。。。 と、先日、知り合いの某理事長さんが仰ってました。 そうです、 人は悪に惹かれてしまうのです。 本作品の悪党・禿富刑事、通称・…

気持ちが良い

「シャドウ」(131/122) このスッキリした読後感。 ミステリとしての気持ち良さ。 これが道尾クオリティ。 本当に、読書して良かったと思う。 ある母親の癌による死から始まる日常。 が、しかし、 突然訪れる、別のある母の飛び降り自殺。 二人の母の子ども…