小説らしい小説
「ムーンパレス」(4/122)
同僚の鈴木さんから薦められて読んでみた。
自らは、手を出さないであろうジャンルの作品。
で、読んで正解。
紹介してくれて多謝。
実に淡々と、
抑えた雰囲気で、
若さの狂気と言うか、生気というか、なんだろう、
力と気持ちが迸る。
前半の公園での生活を描いているところとか、
非常に好きです。
ホームレスに、落ちていくのではなく、昇華していく若者の疾走。
秀逸、必読。
それにしても文字が多かった。
これだけページが真っ黒なのは久しぶり。
主人公の様がぎっしり塗り込められている。
読み応え、あったなあ。
ページを捲る速度がこんなに遅かったのはいつ以来だろう。
そして、なんと言っても、翻訳の柴田元幸が素晴らしい。
これだけ瑞々しい日本語に仕立て上げてくれて、ありがとう。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: ポール・オースター,Paul Auster,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/09/30
- メディア: 文庫
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