繰り返しの美学
「玩具店の英雄 座間味くんの推理」(56/144)
安楽椅子探偵系の短編集です
全て、同じ構造の話です
事件を研究するのが仕事の警察官とベテラン刑事とその友人
ま、その友人が「月の扉」の座間味くんなわけです
新宿の紀伊国屋書店二階で待合せ
↓
おいしいゴハン屋へ
↓
飲みながら会話がはずむ
↓
その会話のふとしたキーワードから研究対象だった事件の話に発展する
※とりあげられる事件は全て「ひとくせ」ある
↓
座間味くんが「真相」を言い当てる
7つの物語
「傘の花」 、「最強の盾」、 「襲撃の準備」、「玩具店の英雄」、「住宅街の迷惑」、「警察官の選択」、「警察の幸運」
全て構造は同じ
事件そのものは
暗殺、テロ、傷害、暴行、爆弾、人命救助、要人警護とバラエティに富んでいますが
警察官目線以外でのアプローチでのみ
真相にたどり着けるというラインも一緒です
これを軽いと言うのか、軽妙と言うのか
これをマンネリと呼ぶのか、技有りと呼ぶのか
ま、読者が決めることでしょう
個人的には
ここまで繰り返す美しさが石持らしいな~と思いました
一つくらい、警察官主導の物語を入れてしまえば良いのに
そうしない美学
僕は大好きです
ミステリ初心者には
変な言い方ですが「勉強になる」一冊かも
※はてな年間100冊読書クラブ
(20131021-20141020.164/144)
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