死ぬなよ……
「屍者の帝国」(54/144)
死に際に書いた作品
解説によると三十枚ほどの下書き原稿とプロット
作品的には「プロローグ」の部分とのこと
死者が「屍者」として
ロボット、マシーンのように再利用されている
19世紀後半の世界が舞台だ
それを文庫約500頁の作品に仕上げた
アフガニスタン、日本、そして合衆国をめぐり
発端の地、ロンドンでクライマックスを迎える
SFアドベンチャー風に仕立てられた
人間の命とは何かを
ひたすた問い続けるヘビーな作品に
フランケンシュタインの物語が現実となった世界
戦争、産業において活躍する屍者
死人を屍者化する
それが間違った方向に捻じれて、否、必然的に発展していく
生きている人に「死」を上書きして屍者化する
屍者が生のクリエイトにチャレンジする
屍者が「人間」に反逆する
で、生きてるって何?
その質問は
人間を人間たらしめているモノは何と同義となる
その答えは……言葉なのだろうか
もっと伊藤の言葉を読みたかった、目にしたかった、聞きたかった
なあ、死ぬなよ
※はてな年間100冊読書クラブ
(20131021-20141020.164/144)
(20121021-20131020.161/144)
(20111021-20121020.166/144)
(20101021-20111020.159/144)
(20091021-20101020.150/122)
(20081021-20091020.139/122)
(20071021-20081020.134/122)
(20061021-20071020.133/122)
(20051021-20061020.128/108)