最後二頁に、痺れる
「イントゥルーダー」(74/122)
な、なんだ、
このクールな結末は。
高嶋哲夫って、力あるな、やっぱり。
企業スパイもの?とか思わせつつ、
国策がらみ、原発をテーマにしたスケールの大きな展開。
その大きな枠組みの中で動く人物たちの、
描写は冷静、且つ情感に溢れている。
家族、会社、友達、地域社会。
そんな小さな関係値もしっかり読者に見せてくれるので、
一歩間違えば、大言壮語になりがちな物語りもスキームも、
地に足の着いた、スリリングな展開となっています。
コンピュータ業界の内幕もさりげなく見せつつ、
非常に骨太なサスペンス・ミステリー。
秀逸なのは、主人公と、その息子の環境設定。
一度も会ったことが無いまま死にゆく、、、なんて、
なかなか書けるもんじゃありません。
それにしても、このラストシーンは。。。
是非、読んで欲しいです。
※はてな年間100冊読書クラブ(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
http://ameblo.jp/yonyonsan/
- 作者: 高嶋哲夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/03/10
- メディア: 文庫
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