終わらない物語
「ユージニア」(128/122)
これを読んで、
煮え切らない人は多々いるだろうな〜
でも、現実は、
結果とか理由とかは限りなく曖昧であり、
それらが明確に提示されている場合は、
逆に何かしらの恣意が働いているのでは、と疑うべきかと思ったりして。
過去の大量殺人事件を、
様々な人への質問(インタビュー?)という形で綴っている本作。
質問者は誰?とか、
その現場は(作品中での)現実なのかフィクションなのか?とか、
時系列は?とか、
仕掛けはイッパイ。
もう、前を読み返し、読み返しつつ、読み進む感じ。
そこに恩田陸ワールドが炸裂。
淡くて、優しいが故に残酷な、人と人との関係が、
見事に美しく、そして鮮やかやに。
うん、本を読むことでしか得ることの出来ない快感が、
ここにはあります。
本好きには、オススメ、是非。
※はてな年間100冊読書クラブ(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/08/25
- メディア: 文庫
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