趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

ソ連とは、本当に、こんな国だったのか。。。

チャイルド44・上」(133/122)
チャイルド44・下」(134/122)




物凄く完成度の高い作品です。
連続殺人を、これほど多角的に描けるなんて、感動的ですらあります。


犯人の目線。
犯人を追い詰める人の目線。
被害者の目線。
被害者家族の目線。
国家の目線。
サラリーマンとしての警察官の目線。
社会主義の目線。
資本主義の目線。
社会的強者の目線。
そして、社会的弱者の目線。


それぞれの目線に立つ人達の人間描写が凄いんです。
ただの語り部ではなく、
重要な登場人物として活き活きと、残酷なまでに描かれてます。


そして、当時の、1950年代のソ連の状況の描き方が素晴らしい。
実際に旧ソ連、ロシアに行ったことが無いので、
これが真実なのか?
それとも資本主義によって歪められたプロパガンダなのかは、
正直、判断できませんが、
この過酷な市民生活描写は、心を打ちます。


そして、勿論のことながら、
犯人を追い詰める過程は、間違いなくエンタテインメント。
巨匠リドリー・スコットが映画化に関する権利を獲得したのも納得。


要するにバランスが良い作品です。
クリミナルノベル好きにとっては必読かと。







で、「はてな年間100冊読書クラブ」、今年度も無事終了です。
驚くことに、3ヶ月間休んでいた前年度を1冊越えてしまいました。
読書は時間があるからするのではないんですね。
次年度も122冊、三日に1冊ペースで臨みます。


はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

チャイルド44 下巻 (新潮文庫)