柳のようなミステリ
「顔のない敵」(55/122)
石持浅海という人のしなやかな発想に、
ただただ、驚くばかり。
この人は、
ミステリを、どこに持って行ってくれるのだろうか。
読者を、どうやって楽しませてくれるのだろうか。
宮部みゆきや東野圭吾と、
同じような雰囲気なんだけど、
ふと気がつけば、本格ど真ん中。
その、
柔らかくもハードな展開は、
解説にも書いてあったように、賛否両論あるはずである。
でも、
私は、この先もずっと石持作品を読み続けるだろう。
だって、
読まないと、わからないから。
対人地雷が主役の短編の連作(+処女作)という構成。
地雷という、
非常に政治的であり、短絡的であり、感情的な兵器をとりまく、
様々な事件を、様々な角度でミステリにしてしまう。
すぐ読めますが、
すぐに忘れることのできない余韻を楽しめます。
オススメです。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 石持浅海
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/01/08
- メディア: 文庫
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