趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

銃を合法的に所持できるということ

「蘇るスナイパー・上」(78/144)
「蘇るスナイパー・下」(79/144)
 
日本に住んでいると、
USAで拳銃の所持の是非を巡って、
激しい論戦が行われていることに対して、
なんかシックリこない感じがするのではないでしょうか。 
凶悪な犯罪を減らすために、
コロンバインの銃乱射事件のようなことを避けるために、
銃を禁止する方がいいに決まっている。
百害あって一利なし。
どう考えたって、銃の所持は規制すべきであって、
議論の余地なんて無いじゃないか!!と・・・
  
僕も、そう思ってました。
しかし、
 

 
義理の弟がUSA出身で、
はじめて向こうに遊びに行った時に、
ライフル、ハンドガン、ショットガン等々を撃たせてもらいました。
彼はお爺さんからもらったライフルを大切にし、
新しく買った銃を大事に保管し、手入れし、
前日にはそれぞれの銃器にまつわる話を熱心にしてくれました。
当日、シューティングゾーンでは、
地元のシューティング仲間と合流しつつ、
お互いの銃を試し撃ちとかして盛り上がってました。
また、当時5歳くらいの自分の子供達に、
ライフルの撃ち方を教えて、その場で練習させてました。
ちなみに、別の休日にはファミリーで狩猟に出かけ、
大きなイノシシ(?)をハンティングしたりしていたようです。
それは、彼の家族にとって大事なことなのです。
お爺さんから引き継いだ、家族の行事なのです。
 
当然、シューティングに行く前には銃弾(実弾!)を買いました。
町の中にある、銃ショップで、
釣具店で様々な仕掛けを購入するかのように数種類の銃弾を買いました。
ものすごく日常的な光景でした。
 
そんな経験をしてから、
改めてUSAでの銃、ちょっと考え直しました。
というか、悩んでいます。
銃は「人殺し」の道具であることは自明なのですが、
それ以上の意味があるのです。
それは、家族を守るため、家族の「守り神」的な存在だったりします。
そして、USAの社会に深く織り込まれているものです。
フロンティア・スピリッツの根幹を支えているのが銃であるという意見、
すごく納得です。 
 
極論、自動車だって「移動手段」であるのと同時に「人殺し」の道具でもあります。
うーむ、
でも、それでも、銃は反対です。
 
 
で、前振りが長くなりすぎましたが、
このボブ・リー・スワガーのシリーズ、僕は大好きです。
本作品では、久しぶりに彼が「スナイパー」として復活します。
そう、撃ちます。
撃ち殺します。
解説にもありますが「ピュアなガンファイト」です。 
本作品での銃にこめられた思い、
理解できない読者の人も多いと思うので、
思わず、こんな長い前振りを書いてしまいました。
 
かなり大味な展開ですが、
スワガーのスナイパーとしての魅力は最高潮だと思います。
ラストはやってくれました。
この振り切り方。躊躇ない書きっぷり。
スティーブン・ハンター、やってくれます。
 
ちなみに、本作品までの流れがありまして、
本解説、野崎六助の意見に僕も賛成なので記しておきます。

<初期スワガー三部作>
・極大射程
・ブラックライト
・狩りのとき
<後期スワガー三部作>
・四十七人目の男
・黄昏の狙撃手
・蘇るスナイパー(本作)
<番外>
・ダーティーホワイトボーイズ
<スワガーの父、アール三部作>
悪徳の都
・最も危険な場所
ハバナの男たち
 
 
とにかく「極大射程」は凄い。
これは万人にオススメ。
アクション作品として超一級ですから是非。  
あと個人的には「ダーティーホワイトボーイズ」には痺れました。
このラスト、忘れられません。
 
その他、銃に偏るところは多々あるので、
好き嫌い、分かれると思います。
自分の好きなテリトリーの作品に当たる。
これも読書の醍醐味ですよね。
だから、やめられないのです。
 
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

蘇るスナイパー (上) (扶桑社ミステリー)

蘇るスナイパー (上) (扶桑社ミステリー)

蘇るスナイパー (下) (扶桑社ミステリー)

蘇るスナイパー (下) (扶桑社ミステリー)

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