趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

久しぶりに、ズシりと、真っ直ぐ

「殺人者の娘たち」(140/144)  
 

長女・ルル
次女・メリー
 
母親を殺した父親
次女を殺そうとした父親
その娘二人の物語
 
で、文庫の帯には「アメリカ中を泣かせた」って書いてあるけど
これ、簡単に泣ける内容じゃない
そんな単純じゃない
 
父親の存在を抹殺して生きていくルル
父親を許そうとするメリー
物語を簡単にまとめると、そう書けますが
実は、ルルとメリーの心は、そんな単純じゃないんです
 
人の心はシンプルに、二元的に構成されているものではない
人は簡単に成長していくことは出来ない
そんな現実が描かれています
 
そして、この物語のポイントは
登場する周囲の人たちの悪意をしっかりと書いている事かと
もちろん、良い人も出てきます
でも、その人たちにも悪意は存在します
そんな当然のことを
しっかりと捉えています
善人、悪人、明確に分けられる訳、ないでしょ
 
更に、殺された母親だって
殺された方が良かったんじゃないか……って感じだし
 
重く
面白い読書、堪能
 
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

殺人者の娘たち (集英社文庫)

殺人者の娘たち (集英社文庫)

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