八分くらいで丁度よし
「廃墟に乞う」(65/144)
これで直木賞。
ま、今更って感じですよね。
佐々木譲ご本人が「永遠勤続表彰」と謙遜したとのことですが、
本当に、この永きに渡る年月、素晴らしい作品をありがとうございます。
舞台は北海道。
道警を心神耗弱により「休職」している刑事・仙道が、
非公式と公式の狭間で、
6つの事件を明らかにしていく連作集。
休職中ということもあり、
当然ながら本格的な活動は出来ません。
仙道は無茶なオトコではないので、
現場の道警の「同僚」たちとイザコザを起こすこともありません。
その緩い立場で事件を追う中で、
休職の契機となった事件の「傷」を治していく。
一歩ずつ、時に後戻りしつつ。
警察小説としては文句なし。面白すぎる。
お気に入りは
やはり「復帰する朝」かな。
ま、一流小説、読みたいと思ったら、
本作に眼を通してみてください。
抑制の効いた
味わいのある読書時間を楽しめることでしょう。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 佐々木譲
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